東京都に住む中井さんは、趣味の楽器を奏でられるマンションに住んでいた。しかし、引っ越したマンションはたまたまペット可の物件だった。コロナ禍、テレワークのため家にいることが多くなり、いまなら子猫を育てられると思い猫カフェ巡りを始めた。

■猫カフェで里親募集していた2匹の子猫

東京都に住む中井さんは、2匹の保護猫を飼っている。どちらも高円寺の保護猫カフェ「拝啓ねこ様」で出会った猫だという。

クレアちゃんは、カフェにいた時はハイジちゃんという名前だった。「拝啓ねこ様」の前身である「猫縁」にいた。預かりボランティアの話では、山梨県のスポーツ公園で個人ボランティアが面倒をみていた野良猫が産んだ子で、1匹でいたところを保護された。外の生活が過酷だったからなのか、かなり臆病な子で、保護当時は人をシャーシャー威嚇したそうだ。2019年12月か2020年1月頃に生まれ、5月にカフェに来たという。

もう1匹はリオくん。カフェにいた時は響ちゃんと呼ばれていた。2020年4月頃の生まれで、4匹兄弟のうちの1匹。山梨県の保護団体「リトルキャッツ」が保護し、8月にカフェに来た。

■1匹だけで留守番するのは寂しかろう

中井さんは、以前から猫を飼いたいと思っていたが、趣味の音楽が高じて、住宅探しは常に楽器優先だった。ずっとペット不可のマンションに住んでいたが、去年引っ越したマンションがペット可物件だった。コロナ禍、テレワークで家にいることが多くなり、今なら子猫の世話ができると思い、保護猫カフェに通って仲良くなれそうな猫を探し始めた。

クレアちゃんはとにかく目を引く可愛さで、中井さんは一目惚れした。

「日本の猫で一番多いらしいキジトラ模様で、一般的な柄なのに目がくりっとしていて可愛い。人間に例えて言うなら、ユニクロを着ているのになんだか目立ってしまうような猫でした」

中井さんはクレアちゃんを迎えるにあたり、一匹で留守番をさせたらかわいそうだと思い、クレアちゃんと仲良しの子がいないかと、1カ月間ほぼ毎週カフェに通って猫たちを観察した。

リオくんと小さな箱の中でぎゅうぎゅうになって一緒に仲良く眠っている姿を見て、クレアちゃんとリオくんを一緒に迎える決心をした。

■猫との会話を楽しむ毎日

2020年11月29日、中山さんがカフェに迎えに行き、キャリーケースに入れて帰った。

リオくんは、キャリーケースを開けるとさっそく部屋を探検し始めた。一通り見たあと、ベッドの下からこちらの様子を伺っていた。クレアちゃんはしばらくキャリーの中にいて、出たと思ったらソファの影に隠れ、目を離したら忽然と姿を消した。中山さんが、「あれ?私2匹連れて帰ったよな?」と思うくらいだった。ベッド下の収納の奥のほうに潜んで、ごはんを出しても出てこず、心配したまま就寝したら、夜中になると物音がした。目が覚めて目を凝らしてみたら、クレアちゃんがひょっこり表に出てきていた。

その後、毎日表に出てくる時間が少しずつ増えていき、最初のうちはいつも見えないところで寝ていたのが、見えるところで寝るようになり、次第に家が落ち着く場所になってきたようだった。

クレアちゃんが超臆病なのに対し、リオくんは甘えん坊だがジャイアンのような性格。自分のごはんがあってもクレアちゃんのごはんを奪ってしまう。

中井さんは一人暮らしなので家で独り言を言うことはほぼなかったが、猫に話しかけるので会話が増えた。2匹を迎えてまだ1カ月しか経っていないので、まだ大変さ6割、癒しが4割。夜大運動会をされると眠れないので、毎晩ケージに入れるのに一番苦労しているという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)