「荷物転送アルバイト」をかたった詐欺がコロナ禍の中で増えていることを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は24日、当サイトの取材に対し、個人情報を簡単に教えないように注意を促した。

 犯行グループはSNSで「自宅に届いた荷物を家にいて転送するだけのバイト」「自宅で安全に稼ぎませんか」などと1件当たり3000円の報酬で募集。応募者には運転免許証などの個人情報を送るように要求し、その情報を使って携帯電話の契約をする。そうとは知らない被害者の元に、携帯会社から契約した自分名義の携帯電話が送られてくるが、箱を開けずに指定された住所に転送。その後、携帯会社からは料金の請求が来るほか、その携帯電話が特殊詐欺に使われており、警察から関係者として事情聴取されることになる。

 このほか、健康食品などが届き、開封せずに転送すると、その請求書が自分に来ることもあるという。バイトを募集した相手はSNSのハンドルネームしか知らせておらず、その後、連絡を取ろうとしても取れず、姿を消してしまうという。

 小川氏は「荷物の転送詐欺は以前からあったが、コロナ禍の中で大学生等アルバイトがなくなった人がSNSで簡単に申し込める話に乗ってしまった結果がこういうことになっている」と指摘した。

 顔も知らない相手に個人情報を簡単に教えてしまうことはあるのだろうか。小川氏は「相手は非常に話術がうまくて、『荷物をあなたに取られちゃいけないから、そんなことはしないと思うけど、一応、そのために担保として運転免許証のコピーを送ってください』と、話を持って行く。今は、銀行や郵便局などで身分証明として運転免許証を出すのが当たり前になっており、それほど危機感もなく当たり前のように個人情報を出してしまっているのが現実ですね」と説明した。

 他人の個人情報で契約した携帯電話を使い、さらに特殊詐欺という犯罪が行われている現実がある。小川氏は「個人情報を安易に伝えないでください。転送バイト自体が、そもそもおかしいのだと疑問を持つようにしてください」と呼びかけた。