ゴロちゃん(推定8歳・メス)は、千葉県の大倉さん宅の近所に姿を見せるようになった。子供たちから、「どこにでもついてきて可愛い」と話を聞いていたが、大倉さん夫妻は、飼うなら犬がいいと思っていた。しかし、ゴロちゃんは、大倉さんの前に現れて「ニャー」とアピールした。

「ニャー」とアピール

2015年11月、1匹の猫が千葉県に住む大倉さん宅の近所に現れるようになった。

「うちの子供たちから、学校の行き帰りやコンビニに行った時に、あとをついて来て可愛いという話を聞きました。だんだん私たち夫婦も猫を見かけるようになったのですが、うちは息子以外あまり猫が好きではなく、飼うなら犬だと思っていました」

しかし、猫は大倉さんが朝ゴミ出しに行くと後ろをついて来て、少し離れた場所に座って「ニャー」と呼んだり、雨の日の夜、傘をさして道を歩いていると、マンションの高い塀の上から「ニャー」と呼び止められたりした。そうこうするうちにだんだん可愛いさが増していったという。

メス猫だけど五郎丸

人懐っこい猫だったので、大倉さんを含め2軒くらいからごはんを貰っていたようだった。大倉さんは近所の人と、「車で連れて来られて、ここに捨てられたのかねぇ。この子本当にいい子!だけど」と話していた。

12月になり寒さが増してきたので、大倉さんは玄関前に段ボールや毛布を用意してあげた。ほぼ外飼い状態の日々だったが、12月1日の朝に猫が鼻水を垂らしていて、更に夕方には玄関前で他の猫とケンカを始めてしまったので、大倉さんはドアを開け、猫を家に入れた。推定3、4歳だった。

ちょうどその頃、ラグビー選手の五郎丸が活躍していたので、メス猫だったが五郎丸ちゃんという名前にした。だんだんゴロちゃんと呼ぶようになり、今ではゴロちゃんになっているという。

ゴロちゃんのおかげで大の猫好きに

ゴロちゃんは、保護した日は、最初はベッドの下に隠れていたが、その日のうちにコタツに足だけ入れて寝始めた。

「一番驚いたのは、リビングのドアを閉めていてもジャンプして取っ手にぶら下がり、器用にドアを開けて入って来たことです。まだ見ていない部屋を次々に見たがり、全ての部屋をチェックしたら満足したようでした(笑)」

玄関のドアが開く度に外に出たがったが、 なんとか出ないように家族で協力した。活発に動くこともなく、低いジャンプぐらいしかしない。後に、ポンタくんという猫を迎えてから、「動かされる」という感じだが、少し活発になってきたという。

ゴロちゃんを迎えてから、大倉さんは猫についていろいろ勉強するようになり、地域猫やさくら耳、T N R、殺処分などのことを知った。

「初めてゴロを病院に連れて行った時、ずっとキャリーの中で震えていたのが忘れられません。殺処分を待つ子はどんなに怖いんだろうと思いました。2018年5月、2匹目のポンタ(3歳・オス)くんを動物愛護センターから迎えたのもゴロの震えを見ていたからです」

2019年5月、大倉さんの近所に住んでいた一人暮らしの人が突然死した。大倉さんは、遺体が発見されるまで元飼い主さんの隣で寄り添っていたハナちゃんも家族に迎えたが、2020年、ハナちゃんは突然倒れ亡くなってしまったという。

「ゴロ、ポンタ、ハナを家族に迎え、あまり猫が好きではなかった家族が大の猫好きになりました。家族全員、毎日ゴロとポンタにスリスリ、デレデレの毎日を送っています。本当に我が家に来てくれてありがとうという気持ちでいっぱいです」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)