桜の名所といえば京都観光の代名詞のひとつだが、今年は暖冬で思った以上に桜の開花が早かった。入学式に桜が間に合わないという年がある一方、今年は既に満開、4日の雨で随分桜が散ったという声も多い。「今年は見逃したかな」と思うことなかれ。今からでも十分間に合う京都の遅咲き桜の名所をご紹介したい。

別名「お多福桜」、仁和寺の御室桜

世界遺産のひとつである仁和寺は、皇室ゆかりの寺として知られ、京都御所の紫宸殿が移築されている(現存する日本最古の紫宸殿)ことでも有名な京都を代表する観光名所だが、そこで見事なまでに咲き乱れる御室桜も楽しめるという一粒で二度おいしい桜の名所だ。御室桜は背丈が低く、花が大きい為、すぐそばで桜を鑑賞できるのが特徴だ。また、開花時期が遅いことでも有名で、京都では遅咲き桜の代表格とも言われている。

知る人ぞ知る桜の里、原谷苑

「原谷苑」は京都でも珍しい個人所有の桜苑なのだが、個人所有と侮ることなかれ。しだれ、ソメイヨシノ、山桜と苑内には所狭しと様々な桜が450本も植樹されており、3月下旬から4月下旬まで折々の桜を楽しむことができるため、「間に合わなかったか」というような落胆をすることがないのが魅力だ。京都人でも意外と訪れたことがない方も多いのではと思う隠れた桜の里だ。

ご注意いただきたいのは、基本的に小さい集落にある為、マイカー乗り入れが禁止となっており、公共交通機関かタクシーでの来場のみとなっている(ただし、コロナの影響もあり、今年はマイカーの受け入れも可・予約制)。

賀茂川・半木の道

桜の名所としてはおなじみの鴨川。最も人出が多い京阪出町柳駅周辺のみならず、川下は四条通あたり、川上は賀茂川、高野川ともに広い河川敷の至る所で密にならず桜を楽しめる。

全体的には既に満開、徐々に散り始めているが、もうしばらくは楽しめそうだ。そんな中、北大路橋から北山橋の間に800メートルに渡り続くシダレサクラの回廊と呼ばれる「半木の道」はこれからが見頃だ。地下鉄北大路駅、または北山駅から徒歩10分と交通アクセスもよく、回廊の隣には京都府立植物園もあり、北山界隈のお洒落なカフェもありということで、お出かけにぴったりのスポットだ。

いずれも他所に比べ密にならないスポットを厳選してお届けしたが、くれぐれも感染対策はしっかり行っていただき、ブルーシートでの宴会花見ではなく、散策での花見をお勧めしたい。

◆村山 祥栄(むらやま・しょうえい)前京都市会議員、大正大学客員教授。1978年京都市生まれ。専修大学在学中は松沢成文氏の秘書を務める。リクルートを経て京都市議に。2010年、京都党を発足。2020年2月の京都市長選で出馬も惜敗。現在は大正大学客員教授。