飲食店と風俗店が入り組み、カオスともいえる大阪・堂山町に大阪北エリア初のトークライブハウス「梅田Lateral(ラテラル)」が誕生し、早くも話題になっている。笑い、音楽、エロ、社会情勢など様々なジャンルのイベントを”毎日”開催し、本格機材を導入しての配信にも力を入れている。新たなカルチャー発信の場となりそうだ。

 こんな「発信拠点」を待っていた人は多いのではないだろうか。ディープな街、堂山町にオープンした「Lateral」は意外なことにトークライブハウスとしては大阪北エリア初。コロナ禍でも何とかして新たな文化を創造しようと意気込んでいる。

 4月3日のこけら落としには音楽ライターでABCラジオ「よなよな…なにわ筋カルチャーBOYZ」の木曜パーソナリティでもある鈴木淳史氏が登場。「ROCKIN’ON
JAPAN」総編集長の山崎洋一郎氏を迎えて昼、夜2回にわたってトークライブを行い、90年代から現在に至る日本のロックを熱く語った。

 4日には「あの日のエロ本自販機探訪記」の著者でもあるライターの黒沢哲哉氏を招き「令和のエロ本自販機探訪」をテーマにしたトークショーも開催された。夜遊びライターのカワノアユミさんらが参加するなど、早くも今後に期待が持てるようなスタートダッシュとなった。

 松本尚紀店長(29)は、もともと大阪・ミナミの「Loft PlusOneWest」で7年間、毎日様々なイベントを企画してきた。オープン2日後には「まん延防止等重点措置」が適用されたが、スケジュールを微調整するなど柔軟に対応している。

 「こんなときだからこそ、おもしろいこと、新しいことを発信する場は必要。いきなり、まん延防止措置となり、営業時間を午後9時から午後8時に前倒ししたり、キャンセルが出た分は、その返金におわれたりしましたが、ある程度予想していたので、そこまで焦ることはありませんでした」

 ラテラルの特徴は何と言っても毎日イベントを開催すること、それとコロナ禍を考慮し、有料配信にも力を入れている点だ。

 「これまでなかったキタエリアのトークライブハウスなので、まず第一に、ライブの素晴らしさを伝えたい。また、新しい試みとして、配信に大きく特化したスタジオレベルの機材を完備しました。カメラも音もクリアなので質の高い配信をお届けできます」

 ライブスペースは雑居ビルの2階。ステージの背景には、ほのぼのとしたタッチで知られる漫画家の山本さほさんの絵が描かれている。窓もあり、CO2センサーを導入し随時換気を行っており換気にも問題はない。収容人数も50人に減らし、ソーシャルディスタンスに気を配るなどコロナ対策も抜かりない。さらに飲食メニューも豊富で、松本さんは「名物らてらる蕎麦」(850円)をイチ押ししていた。

 「店内での会計も完全キャッシュレスとし、スマートフォンひとつで気軽に行ける会場を目指します」

 気になるスケジュールを見てみると「みんなで語ろうプロ野球2021」(終了)「今こそ出会いの春を制し、夏を完全優勝する方法!」「それでもなおニッポンのおじさん」など、のぞいてみたくなるような充実したラインナップ。最後に松本店長が抱負を口にした。

 「出演者の有名、無名は関係ありません。モノ、ヒトとも新しい才能やコンテンツを発掘したり、提供したりして、新しいカルチャーをメインに押し上げるようなお手伝いができれば。そんな実験的かつ挑戦的な会場を目指します。みなさん、ぜひ、ご覧ください。もちろん、出演者も募集しています」

 店名のラテラルとはスペイン語のサッカー用語でサイドバックを意味し、サッカー好きの店長が名づけた。人気スポットとして若者の街に根づいていくような予感がする。

(まいどなニュース特約・山本 智行)