雪ちゃん(2歳・メス)は、室内飼いしていた猫と遊びに来た外猫との間にできた子猫だった。これ以上猫を飼えないというので譲渡サイトで里親を募集した。3匹目を迎えるために子猫を探していたFさんは、真っ白でふわふわの被毛、うさぎのような小さな尻尾の雪ちゃんを見てひとめぼれした。

家猫が妊娠

2018年10月、茨城県でまだ子猫だった薄茶の母猫が保護され、里親は猫を「室内飼い」した。しかし、2年後、猫は妊娠した。里親によると、父猫は「遊びに来た外猫さんかな?」ということだった。

2020年3月17日、雪ちゃんが産まれた。他にも猫を飼っていたためこれ以上飼うのは難しいというので、知り合いのボランティアに里親探しを依頼したという。

2020年8月、雪ちゃんは譲渡サイトに掲載された。

対照的な性格の先住猫たち

栃木県に住むFさんは、雪ちゃんを見て、愛嬌のある頭の八の字模様とうさぎのような短いしっぽに一目惚れして、問い合わせをした。

Fさん宅にはレンちゃん(3歳・メス)ととはるちゃん(2歳・メス)がいて、2匹とも元気に仲良く暮らしていた。しかし、はるちゃんが人にも猫にも懐っこく、ベタベタしたいタイプなのに対し、レンちゃんはひとりの時間を愛する猫で、はるちゃんにしつこく構われると怒ることがたびたびあった。

「私たちが多頭飼いになれてきたこともあり、もう1匹いた方が2匹の関係も良くなるのではと思い、もう1匹お迎えしようと決めました」

Fさんは雪ちゃんを掲載したボランティアとメールに連絡し、雪ちゃんを迎えることになった。

パパ大好きっ子

9月、ボランティアが雪ちゃんを家に連れてきてくれた。雪ちゃんはとても怯えていて、キャリーバッグからなかなか出てこなかったが、Fさん夫妻にに抱っこされても怒ったり暴れたりせず、大人しくしていた。

頭の八の字模様にちなんでハチと名付けようか迷ったが、真っ白でふわふわな体と日本猫らしい顔つきと短い尻尾から、漢字で「雪」と名付けた。

初日は慣れない場所で怖いだろうし、特に夜は先住猫たちもいるので自由にさせておくのは危ないだろうとケージに入れて様子を見たが、雪ちゃんは一晩中大きな声で鳴き続けた。2日目の夜も鳴き続けたので、さすがにFさん夫妻も睡眠不足でギブアップ。もう限界だと雪ちゃんを一緒に寝室に連れて行ったら、当たり前のように夫の枕元ですやすや寝はじめ、朝までずっと寝ていた。

「まさかこんなに早く私たちに慣れるとは思っていなかったので、夫と思わず笑ってしまいましたが、それからずっと雪は必ず夫の枕元で寝ていて、完全なパパっ子になりました」

雪ちゃんは一週間くらい、先住猫たちがケージ越しに近づくだけでシャーシャー威嚇していたが、先住猫達は全く動じず。初めから雪ちゃんに興味津々で友好的だったので、Fさんは雪ちゃんが慣れるのを待った。

一週間過ぎた頃に雪ちゃんが威嚇しなくなったので、ケージを開けて自由にさせてみたところ、猫同士少しずつ距離を縮めていった。今では雪ちゃんの威嚇はすっかりなくなり、3匹でじゃれあったり追いかけっこしたりして遊んでいるという。

猫と一緒なら自粛生活も苦にならない

雪ちゃんは基本的にはビビりだが、好奇心旺盛で遊び好き。普段は、触ろうとして近づくと嫌がるが、自分が甘えたい時はスリスリゴロゴロべったり、典型的なツンデレ猫だ。運動神経がよく身軽なので、爪とぎポールをよじ登り、ねこじゃらしで遊ぶ時も1番高くジャンプする。

先住猫のレンちゃんが、お風呂場のシャワーヘッドに溜まっている水を直に飲むのが好きなのだが、雪ちゃんも真似をして飲むようになった。

雪ちゃんを迎えてFさん夫妻は家にいる時間が以前よりも長くなった。コロナ禍の自粛生活でも猫達と一緒に過ごす時間が癒しになるので全くストレスを感じないという。むしろ、外出しても猫達に会いたくなって、すぐ家に帰りたくなってしまうそうだ。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)