Twitter、Instagram、YouTube…

薬瓶の中からこぼれ落ちるのは各種SNSのロゴをかたどった錠剤たち。「安定剤」と名付けられたイラストがSNS上で大きな注目を集めている。このイラストを手がけたのはイラストレ―ターの空蝉らりさん(@Utsusemi_Rari)。

現代社会にあってSNSは交流や情報収集、承認欲求を満たす上で重要なツール。日常生活に支障をきたすほどTwitterに没頭する人を"ツイ廃"と呼んだりするが、SNSに心理的に依存してしまっている人はたしかに年々増加しているようだ。そんな世相を風刺するかのような空蝉さんにイラストに対し、見る者からは、

「これ麻薬やで 摂り過ぎたら身を滅ぼすやつ」
「依存性強めなので気を付けて服用しましょう」
「メッセージが鮮明に伝わるいい風刺画ですね。個人的に"これら"のツールはアルコール(酒類)て思いでおつきあいしてます。どちらも"依存"は心にも体にも良く働くモノではありませんから」
「ポップで可愛い色合いなのに文と合わせて読むとぞっとする..凄い..」

などの声が上がっている。

空蝉さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):この作品の着想をお聞かせください。現代社会への風刺的な意味合いがあるのでしょうか?

空蝉:私は毎日イラストをSNSに投稿しているのですが、その多くは自分自身の実体験や個性を元にしているのではなく、自分の見聞を元に描く創作活動がほとんどです。

その中でTwitter上で沢山の方に見ていただいた「安定剤」もそのイラストの一つで、着想としましては現代人の中で、依存に近いような形で各種SNSや、Webサービスと接している方がいて、そこには現実に目を背けて束の間の精神安定を図っているという面があるのではないか、しかし、あまりにのめり込みすぎるとかえって不安定になってしまう性質もあるなと思ったのがきっかけです。風刺的な要素もあるのかもしれませんね。

中将:SNSと現代人の関わりについてご感想をお聞かせください。

空蝉:多くの人がSNSとどのように関わっているのか、そんなに詳しいわけではないですが、私もSNS上で活動させていただいている身として感じることは、ほとんどの人は用法用量を守って適切に使いこなしているような気がします。過剰摂取や乱用しているのは一部の方達なのかなと。

中将:これまでのSNS上での反響についてご感想をお聞かせください。

空蝉:驚きや嬉しさはもちろんですが、正直そのほかに怖さもありました。これだけ多くの人に見てもらえることを想定していなかったので、どんどん自分の制御できないところまで行ってしまうような、そんな気がしました。

◇ ◇

過ぎたるは及ばざるがごとし。このイラストを見てドキッとしてしまった方は、自身のSNS運用法を見つめ直してみてはどうだろうか。

なおインタビュー中にもあったように、空蝉さんは日々Twitter上でイラストを発表している。いずれも社会と人間の関わりを見つめた、鋭いメッセージ性を感じる作品ばかり。ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)