夏が終わり、虫の鳴き声もセミからコオロギや鈴虫に変わってきました。夏の間に一緒に過ごしたカブトムシやクワガタ、セミとお別れして寂しい思いをしている子どもたちも多いのではないでしょうか。

兵庫県尼崎市にあるペットの葬儀社「愛ペットセレモニー尼崎」では、昆虫の葬儀や埋葬をしています。全国、沖縄から北海道まで依頼があり、死んでしまった昆虫が送られてくるそうですが、今年も子どもたちからメッセージとともに昆虫の葬儀、埋葬をしてほしいという依頼があったそうです。

子どもたちから届いたメッセージからは、昆虫のことを大切にしていた思いが伝わってきます。

「数ヶ月前に自宅のベランダで発見したコクワガタです。飼育していましたが残念ながら死んでしまい、近くに埋められるような場所がなく悩んでいたところ、昆虫葬があることを知り、今回初めて利用させていただきました」

「ひこうき(昆虫の名前)ごめんね。忘れないから天国に行ってね。絶対に忘れないよ」

「長生きしたね。天国でゆっくりしてね。ノコギリクワガタなのに3ヶ月も長生きしてくれて有難う」

「くわちゃん、小さな体でうちにきてくれて有難う。毎日ワクワク過ごせたのはくわちゃんのおかげです。世界一可愛いくわちゃん。今もこれからも大切な家族だから忘れないし、ずーっと大好きだよ。また会おうね」

子どもたちだけでなく、大人からも依頼があるそうですが、犬や猫と同じように昆虫を家族のように可愛がってきた人もたくさんいるのですね。愛ペットでは、幼い子どもが命が尽きた昆虫に手を合わせることで、命の尊さを分かってほしいのだと言います。

昆虫たちは、愛ペットの敷地の一角にある「昆虫天国」に埋葬され、やがて土に帰ります。月に一度、月例法要が営まれ、その様子はどこにいても見られるようにYoutubeでライブ配信されるそうです。クワガタやカブトムシだけでなく、蝶などの節足動物も対象になります。骨格があると土に帰らないため、ヤモリなどの爬虫類は埋葬できず、火葬になるそうです。

子どもが大切に育てた昆虫。特に今年はコロナの緊急事態宣言下で外出することもままならず、近所の公園で捕まえた昆虫に癒されたという子どもたちもいるでしょう。死んでしまった昆虫を燃えるゴミに出すのは忍びない。かといって埋葬する場所もないという人は、昆虫葬という選択も考えてみてはいかがでしょうか。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)