大阪で出張型バラ専門店を営む「ROSE EMOTION」代表の“バラ王子”こと、大地さん(23)。バラを愛する人に渡したい、感謝の気持ちを伝えたいという要望に応えて全国各地にバラを届けており、密かに注目を集めています。これまでバラを届けたのは、400組以上のカップル。「バラを通じて今の世知辛い世の中を変えたい」と始めたといいますが・・・なぜバラなのか。バラを届ける仕事を始めたきっかけや、幸せになったお客さんのエピソードなどを大地さんに聞いてみました。

自殺者数が増えているとの記事を見たのがきっかけ・・・バラは人の心を癒す力がある

――出張型バラ専門店を始めたられたきっかけは。

「私は大阪ビジネスカレッジ専門学校フラワービジネス学科一年コースを19歳のとき卒業しました。それから、花屋で正社員として働いたり、経営を学びたくIT会社の社長のカバン持ちをしたりして、2021年2月からバラ専門店を始めたんです。初めは、日本の自殺者数が増加しているという記事を見たのがきっかけ。心が痛みました。ここ数年はコロナ禍で人と人との関わりも希薄になってきたり・・・そんな世知辛い世の中を僕が何かできないかと、全国にバラを届ける仕事をしたいと思い立ちました」

――どうしてバラなのでしょう?

「バラの香りには、人のストレスを軽減させたり心を落ち着かせたりする鎮静作用があります。また匂いだけではなく眺めるだけでも心を癒やすことができるそうです。花の中でバラの鎮静効果がかなり高いといわれています。そんなとてつもない効果があるからこそ、1人でも多くの人の元に届け、心を癒してもらえたらとこの仕事を始めました」

夫婦の仲を修復、プロポーズなどさまざまなご縁をつなぐ

――バラには人を癒す効果があるといわれているんですね。これまで、バラを届けて「人を癒した」というエピソードをお聞かせください。

「あるご夫婦のお客さまの話なのですが、旦那さまと奥さまおふたりとももともと共働きで家を出て会社でお仕事をしていました。しかし、コロナ禍になりおふたりともリモートワークになり家で一緒にいることが増えたそうです。外に出られないストレスや今後の将来の不安が募るなど毎日けんかが絶えなくなってしまいました。それをどうにか修復したく、そんなときに旦那さまからご依頼を受けました。感謝はあるけどどうしても奥さまに当たってしまう。そこをどうにかバラに変えて感謝を伝えたいとのことでした」

――どんなバラを届けたのでしょうか?

「白いバラ5本です。この意味は、“出逢えたことの感謝”です。それに加えて、白バラは尊敬という意味がありますとご提案したところ、それでいきたいと言っていただき、お力添えさせていただきました。当日、旦那さまから奥さまへお渡しした際に奥様はとてもうれしそうに涙を流されていました。そして、このような経緯で今回ご依頼をいただきましたと僕から奥さまにお伝えしました。それから、おふたりはけんかもなくなり、お互いを尊重し合いながら結婚生活を送られているそうです。個人的にも心に残るお客さまのエピソードです」

――バラを渡してプロポーズされたお客さまのエピソードも教えてください。

「プロポーズをしたお客さまの一人・・・それは、僕の地元香川県の親友です。昔から女性関係は少しいい加減なところがあり仕事も手を抜くようなタイプでした。ただ、仲間は大事にするし大切な人はとても思いやりをもって行動できます。プロポーズの依頼の電話のときも『今まで適当に恋愛をしてきたけど、やっと1人一生かけて守りたい人ができたから、僕のバラを贈りプロポーズしたい』との熱い電話をもらいました。彼はプロポーズの指輪やバラのために夜も仕事をしてお金を貯めていたそうです。バラを渡す当日も、香川まで僕が108本の花束を抱え、彼の“想い”が彼女に伝わるよう全力でサポートしました。そんな彼の姿を間近に見た彼女も心を打たれてプロポーズも受け入れてくれたのです。そんな彼の人生にサポートをできたことがとてもうれしく思います」

売上の10%で児童養護施設の子どもたちにバラを送りたい

――バラがお客さまの人生に「花」を添えてくれたという・・・素敵なエピソードですね。今後の目標は?

「直近で言いますと"日常に贅沢を"テーマに毎月お客さまのご自宅にて僕たちがバラを生けさせていただくというサブスクをスタートします。さらに、売上の10%で児童養護施設の子どもたちにバラを贈り、一緒にバラを使った作品を制作するなどさまざまな“バラ体験”を広げようと思っております。それと同時に、僕らの仕事は世界で一番人々を笑顔にできると自負しておりますので、1人でも多くの人に僕らの“想い”が届き、世の中を変えようとしている人がいることを知ってもらいたいです。バラを通じて、生きる希望を持って夢に向かって生きてくれる人を1人でも増やしたいと思っています!」

(まいどなニュース特約・渡辺 晴子)