JRグループが発足して35年が経ち、JR初期の車両の引退も目立つようになりました。一方、リニューアル工事を経て、現役バリバリで頑張る車両もあります。 

国鉄型車両淘汰したJR東海

JR各社の中で最も車両更新のペースが早いのがJR東海です。今年3月に211系0番台が引退し、国鉄から継承した車両はすべて姿を消しました。

世代交代の波は国鉄型車両にとどまらず、JR東海発足以降に登場した車両にも及んでいます。JR東海発足直後にデビューした211系5000番台も315系の登場により、置き換えられています。また1989年にデビューした片側3扉の転換クロスシート車311系の廃車もはじまりました。

一方、特急列車ではハイブリット気動車HC85系のデビューにより、キハ85系は高山本線の特急「ひだ」、関西本線・紀勢本線の特急「南紀」からの撤退が決定しています。1989年デビューのキハ85系は輸入ディーゼルエンジンを採用したことで注目されました。また大型連続窓を導入することにより、眺望を意識した車両に。今日まで特急「ひだ」「南紀」を中心に活躍してきました。

かつてのスターが普通列車に使われたJR東日本

JR東日本が発足して最初に登場した特急型車両は651系です。651系は1989年に東京と茨城・福島・宮城を結ぶ特急「スーパーひたち」でデビューしました。クリーム地に赤帯が主流だった特急型車両において、ホワイト一色の外観は当時の鉄道ファンに鮮烈な印象を与えました。1990年には最も優秀な新型車両に与えられる鉄道友の会「ブルーリボン賞」を受賞しています。

長年にわたり「スーパーひたち」で活躍しましたが、2013年には一旦全車両が定期運用を失うことに。その後常磐線いわき〜富岡間の普通列車として運用されたこともあり、鉄道ファンを驚かせました。現在は普通列車の運用は終わり、東京〜北関東を結ぶ特急「草津」「あかぎ」の運用に就いています。同時に廃車も進んでいます。

 JR初期車両がバリバリ働くJR西日本

一方、JR初期に登場した車両がまだまだ現役バリバリで活躍しているのがJR西日本です。廃車が進行しているJR東海311系と同時期にデビューした片側3扉転換クロスシート車両221系は現在のところ1両も欠けることなく関西圏を走り回っています。

同車は2012年から2020年にかけてリニューアル工事が施され、車内は新型車両と同じ仕様に。JR神戸線・JR京都線の快速列車からの撤退は進んでいますが、今年3月にはおおさか東線の国鉄型車両201系を置き換えました。現在は大和路線(関西本線)に残っている201系の置き換えが進んでいます。今後は国鉄型近郊電車が残存している湖西線や草津線にもどんどん進出するのではないでしょうか。

一方、160km/hをマークした1992年デビューの681系にも廃車は発生していますが、現在もデビュー時と同じ関西〜北陸間を結ぶ特急「サンダーバード」で活躍しています。ところで2020年にJR西日本が発表した「JR西日本の保有車両一覧」には681系や特急「はるか」で活躍する281系などの置き換え計画が発表されていました。しかし2021年時点のものでは上記の記述が削除されています。

JR西日本はリニューアル工事を施した上で103系・201系などの国鉄型車両を末永く使い続けてきました。JR初期車両も当分は使い続けることでしょう。ただし2024年春開業予定の北陸新幹線敦賀延伸に伴い、関西〜北陸間の特急列車に何かしらの変化が起きることが予想されます。車両面でどのような変化が起きるのか、今から気になるところではあります。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)