家族には慣れているけど、お客様が来るとサーっとどこかに隠れちゃうシャイな猫ちゃんがいます。机の下や物かげなどさまざまなところに隠れてしまって、飼い主さんでさえ「どこにいるの?」と探すこともあるほど。黒猫のもんちゃんも家族以外の人が来ると隠れてしまうのですが、もんちゃんの場合、怖いだけではないようです。

もんちゃんの飼い主、もんちゃんさん(@mon_mmmo)は、「家に工事の業者さんが来て隠れるもんちゃん」というつぶやきとともに、布団の中に隠れているもんちゃんの動画を投稿しました。

リプ欄には、
「分かる、分かる!かくれんぼ。探してもどこか分からないくらい上手く隠れちゃう」
「いやにゃ!怖いにゃ知らない人がお家に居るにゃ!」
「我が家のナッツ君もお布団の中に隠れるのが大好きです」
など、たくさんのコメントが寄せられ、動画再生回数は17万回、「いいね」は1.1万件にもなりました。

もんちゃんは保護猫

投稿者さんにお話を聞きました。

ーーもんちゃんは保護猫なんですね。

「もんちゃんは兵庫県の『カフェ&保護猫カフェあすなろ』の店長さんに保護され、在籍していた子です。もともと飼い猫だったのですが、事情があり飼えなくなってしまったため保護されたそうです」

ーーなぜ里親になられたのですか。

「私は実家で小さな頃からたくさんの猫たちと過ごしてきました。夫はペットを飼ったことはないのですが、猫が大好きなのでいつか猫を飼いたいと夫婦でずっと憧れていました。一軒家へ引っ越したのを機に、保護猫の譲渡会情報を調べていたら、たまたま近くで開催されていたので『いつか飼う時の参考程度に』と軽い気持ちで行ってみました」

ーーすぐに猫を飼うつもりはなかったのですね。

「そうです。時期的に可愛い子猫たちがたくさん参加していて、私たちも漠然と『子猫から飼いたいな』と思っていたので、最初は『やっぱり子猫は可愛いなぁ〜』と見ていました。大人の猫達も参加していて、保護主さんから話を伺い、いろいろな事情や経緯で保護猫になったことを知り、私達もきちんと命と向き合わねばと意識が変わり、子猫も成猫も一匹一匹じっくり見させてもらいました。でも、まだこの時点では『今後のための勉強をしに来た』つもりでした」

ーー特に気に入った子はいなかったのでしょうか。

「でも、ひときわ目を引く大きな黒猫のもんちゃんを見つけて、大きな長毛猫が大好きな私たちは気になって仕方なくなりました。もんちゃんは当時推定6歳でした。譲渡会に参加している猫ちゃんの中でも一番体格が良く、大きかったので、かなり目立っていたと思います。店長さんに構ってほしそうにアピールしていて、どんな子なのか気になりお話を伺いました」

譲渡会で「1時間以上悩みました」

ーー思いがけない出会いだったのですね。

「店長さんからは、もともと飼い猫であったこと、野良猫経験はないこと、落ち着いているけど甘えん坊な性格であること、人間のことを嫌いな時期もあったけれど、本心は人間に甘えたいと思っていることなど教えていただき、ますますもんちゃんが気になりました。トライアルを申し込んでも良いものかどうか、夫と会場の隅で1時間以上悩みました」

ーーなぜトライアルを申し込まれたのですか。

「決め手になったのは、夫の『もんちゃんとの生活は想像できる。俺はもんちゃんと暮らしたい』という言葉でした。慎重な性格の夫なので、覚悟を決めての発言したのだと感じました。私も覚悟を決めてトライアルを申し込んだのですが、店長さんは涙を流して喜んでくれました。その後、急いでもんちゃんを迎える環境を整え、店長さんによる審査を通過し、二週間のトライアルを経てもんちゃんは正式に我が家の家族の一員となりました。当時、推定6歳でした」

ーーおうちに来たもんちゃんはどんな様子でしたか。

「トライアル初日からお腹を見せて転がって甘えてくれたり、喉を鳴らしたりして嬉しそうにしてくれて、何か運命的なものを感じました。全く怖がっている様子はなくそのまますんなりと我が家へ溶け込んでくれました。人をこんなに好きになっていたのは、保護猫カフェ時代に店長さんやスタッフの方々が根気強くもんちゃんをケアしてくださったからだと感じました」

ーー大変だったことはありますか。

「トライアル開始の最初の1週間は、環境の変化からもんちゃんの食欲不振と夜鳴きが続き、猫も人もお互い辛抱の1週間でした。私は夜鳴きもあまり気にならず、環境に慣れたら無くなるだろうと思い構わず眠っていました。夫は『もんちゃんは寂しいのかもしれない。安心させてあげたい』と、夜鳴きをするもんちゃんを毎晩落ち着くまで撫でてあげていました。1週間したら食欲も戻り、生活リズムも私達に合わせてくれ、共に起き共に眠るようになりました。初めて一緒にベッドで寝てくれた時はとても嬉しかったです。今では毎晩一緒に寝ています。初日から良い子でしたが、家の環境にもすぐに慣れてイタズラも全くしないので、あまりにも良い子で驚いています」

身体の大きな男性が苦手

ーー知らない人を怖がるのですね。

「そうですね。特に身体の大きな男性が苦手です。業者さんがいらっしゃる時間に合わせて、もんちゃんには事前にご飯やお水など環境を整えて、寝室で待っていてもらいました。もんちゃんは怖かったり不安になったりすると、布団やクローゼットをこじ開けて身を隠すので、あえて布団も置いておきました。飼い主の香りのするものは猫にとって安心材料となると教えてもらってからは、もんちゃんのために私たちが普段使っている布団やタオルケットを置いてあげるようにしています」

ーー布団の間にいるってすぐに分かりましたか。

「工事の最中に様子を見に寝室へ行くと、姿が見えなかったので『きっと布団に挟まっているな』と思いました。布団をめくって見てみると、やはり目を丸くして布団に挟まっていました。

ーーもんちゃんさんの顔を見たらホッとしていましたか。

「『なになに!?』と驚いた顔をしていました。ただ、とても怖がっているような様子ではなく、隠れていたところを見つかって『見つかっちゃった!』みたいな反応でした。あまりに工事を怖がる場合は、何か対策しなければと思っていましたが、布団に潜って落ち着いていましたし、長時間の工事ではなかったので、そのまま待っていてもらうことにしました」

ーー落ち着いていて良かったですね。

「むしろ私たちに隠れているところを見つけてもらうって喜んでいるようでした。隠れんぼ気分だったのかもしれません(笑)」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)