「命令されるとやる気なくなるあの現象を漫画にしました!」

誰もが経験しているあるあるについて描いたぬこー様ちゃんさん(@nukosama)の漫画に、たくさんの人たちからの反響が寄せられています。

「宿題しなさい」「お風呂入りなさい」など子供の頃に親から言われると、やろうと思っていてもなぜかかえってやる気をなくしてしまう…そんな経験、皆さんにもありますよね?

もちろん、親側にもそう言ってしまう立場や理由があるのですが、子供からすればそんな親の気持ちは理解できず、ただ命令口調で指示されることに腹が立ってしまいます。

ぬこー様ちゃんさんも、子供の頃にそのような経験がありました。そこで、ある日お母さんにこう言います。

「ぼく命令されるとやる気なくなるから、命令しないで」

しかし、そんな子供の言葉に対する、母親の返答が秀逸。

「はぁ?何ちばけたこというとんなら?(何ふざけたことを言ってるのか)」

と睨みをきかせながら、岡山弁でまくしたてるお母さん。そして最後は、ビシッとこう言い放ちます。

「自分のやる気を人のせいにするな」

母のもっともな言葉に、子供時代のぬこー様ちゃんさんは返す言葉もなく、いずまいを正して指示に従うのでした。

このエピソードを踏まえ、ぬこー様ちゃんさんは、「やる気を人に左右されるな。やってもらって当たり前と思うな。感謝せんやつは感謝もされん」ともコメント。

確かに、やる気というのは本来、自分自身で出すものです。それを他人に求めたり、やる気が出ないのを人のせいにするのは“お門違い”というもの。むしろ、自分のために指摘してもらえたことを、感謝すべきなのかもしれません。

このような幼い頃の気づきについてまとめた漫画。リプ欄にもたくさんのコメントがありました。

「お母さん強い(笑」
「お母様の言うことが正論すぎて何も言えない…」
「素晴らしいお母様ですね。でもきっと、やる気が出る日は来ない…」
「そういえば母親にレスバ(注:“レスポンス”と“バトル”を組み合わせた造語。“口論”という意味のネットスラング)で勝ったこと一度も無いよな。母親って何者なん?」
「私も母親から同じような事を言われた事があります。しかも、岡山出身なんでそのままな感じで思い出しながら読みました。言われた時すっごく言葉がささりました」

一方で、このようなコメントも。

「命令されて意欲阻喪するのは人間の自然な反応です」
「やろうとしてたとこに『やれ』って言われたら、言われなくても『できた』のに、言われないと『できない』子になる」
「宿題一つ終わって息抜きしようとしてる時に宿題はよやれと言われ血管はち切れそうになった思い出」

やはり、親から一方的に言われたことに対して、疑問や不満をもっている人が多いのも事実のよう。「(『〜しなさい』と命令口調で指示するのは)『自分の意思で行う意欲の成長の阻害行為』つまり『言われるまでやらない人間』を作る叱り方だったりします」とその問題点を指摘する声もありました。

確かに、できていないからと一方的に怒ったり指示を出したりするのではなく、あえて信じて見守ってあげるというのも、子供の成長や自立には大切なことのような気もします。

親と子、指示する側とされる側、互いの見え方も違うので一概にはいえず、判断は難しいところかもしれませんね。

ぬこー様ちゃんさんに聞きました。

――何歳ぐらいの頃のエピソードですか?

ぬこー様ちゃんさん:小学4年くらいの話だったと思います!

――お母さんにあのように言われてから、ご自身の考え方はどのように変わりましたか?

ぬこー様ちゃんさん:たとえ親であっても自分のために尽くすのが当たり前とは思わないようにしました。

――リプ欄には、お母さんの言葉を「正論」と称賛する人もいる一方で、「命令口調なのは良くない」「信じて待ってあげて欲しい」といった感想もありましたね。それらの意見についてはどのように思われますか?

ぬこー様ちゃんさん:母が正しかったかどうかは見る人によって違うとは思いますが、僕は感謝してます。うちは三人兄弟で父は仕事で帰りが遅く、妹が生まれたばかりだったので僕に気を使う余裕はなかったと思います。

――家庭環境などによっても対応は変わるかもしれませんね。では、お母さまのそのような教育方針は、現在のご自身にどのように影響されていますか?

ぬこー様ちゃんさん:人のせいにすることがなくなりました。例えば、スイミングで成績が振るわない友達は、みんなコーチのせいにしてましたが僕は自分の頑張り方が間違っているのではないかと考え、いろいろ工夫しました。その結果それなりに成績を残せました。(注:ぬこー様ちゃんさんは、元競泳選手であり、スイミングスクールのコーチの経歴もあります)

――専門学校の講師をされていたり、漫画家志望の若者の相談を受けたりすることもあるとのことですが、ご自身のそのような考え方は、指導やアドバイスにも影響されていますか?

ぬこー様ちゃんさん:人間はついつい自分の不幸を人や環境のせいにしてしまいがちなんですが、そういう人はいつまでたっても自分を変えようとせず自分以外を変えようとします。めちゃくちゃ効率悪いのであんまりすべきじゃないです。専門学校の学生にはそこをしっかり指導させていただきました。

◇ ◇

幼い頃にお母さんから、「人のせいにしない」という、大切な心構えについて学んだというぬこー様ちゃんさん。スイミングスクールのコーチやイラスト系専門学校講師などを経て、現在は漫画家として活躍。当時のエピソードを紹介する漫画も制作し、人気です。

ご自身の活動についておうかがいしたところ、Kindleで公開中の漫画集「ぬこー様ちゃん絵日記集」の中から、『2876日後に洗脳が解ける社畜:ブラック企業編』を紹介されました。

地元のスポーツクラブに就職し、低給で長時間労働を強いられたり、職場環境をよくしようと奮闘したり、頑張りすぎて身体を壊したり――など、さまざまな経験をしながら、洗脳が解けて辞めるまでの約8年間を、ブラックユーモアを交えて描いています。

「これを読めば、僕がどんな人間かよくわかります!」とのことです。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))