住友商事などは17日、日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」の使用済みバッテリーを蓄電池として再利用し、工場と電気をやりとりするシステムを公開した。インターネットを通して電力の需給バランスを調整し、電気代抑制につなげる「スマート工場」となる。蓄電池システムは6月に7000万円程度で販売される。

 太陽光発電事業などを手掛ける日本ベネックス(長崎県諫早市)の工場に導入された。敷地内に設置された長さ6メートル、幅2.4メートル、高さ2.6メートルのコンテナに、24台分のバッテリーを組み込んだ。一般家庭の約50日分に当たる計約400キロワット時の容量がある。

 工場屋上には自社使用や売電のため、太陽光発電システムが設置されている。工場の電源のほか、EV充電システムに使用してきたが、新たに蓄電池に余剰電力をため、電力使用が多い時に利用できるようになる。年間200万円程度の電気代節約を見込む。

 住商は日産との合弁会社でバッテリーを回収する。EV用バッテリーは時間とともに劣化するが、蓄電池として一定の能力は残っており、再利用が可能と判断した。

 住商の藤田康弘エネルギー・マネジメント事業チーム長は「従来は電気は大規模な発電所からしか流れてこなかった。自家発電の電気をうまく活用し、その流れを変える第一歩にしたい」と話した。【高橋慶浩】