京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)にある臨界実験装置「KUCA」(出力100ワット)が20日、運転再開前の最終手続きとなる原子力規制委員会による使用前検査に合格した。2014年3月から停止していた同炉は、21日に運転再開する。国内で現役の大学の教育研究用原子炉3基のうち、運転再開は4月の近畿大原子力研究所(東大阪市)の原子炉に続き2基目となる。

 運転再開後は、東京電力福島第1原発で溶け落ちた核燃料を取り出す作業で中性子線を監視するための装置の開発などを担う。KUCAはこれまで原子炉に関する基礎研究や学生の教育訓練などに使われ、4000人を超える国内外の学生が運転実習に使ってきた。当面は研究者向けの運転だが、7月にも学生の実習を再開する。

 KUCAは1972年に設置許可を受けた。一つの施設に3種類の原子炉を備える世界でも珍しいタイプ。炉内を水で満たして使う炉一つと、水を使わない炉が二つあり、炉心の構造を自由に組み替えて幅広い分野の研究に使える。

 京大の研究用原子炉「KUR」(同5000キロワット)は8月上旬にも運転再開する見通し。【鳥井真平】