「事件の真相は分からないまま。忘れられない」。大阪府寝屋川市で中学1年の平田奈津美さん(当時13歳)と星野凌斗(りょうと)さん(同12歳)が殺害された事件は、13日で2年となった。同級生は今年中学3年になり、2人の遺影を修学旅行に持参し、一緒に写真に収まったという。2人がそれぞれ遺体で見つかった現場にはこの日、花束や菓子が供えられ、手を合わせて冥福を祈る地域の人らの姿があった。

 同級生の女子生徒(14)によると、6月に2泊3日の日程で長野県を訪れた修学旅行では、農業体験やラフティング体験などをした。記念撮影する度に、友人らが2人の遺影を手にして一緒に写った。事件から2年がたち、周りで事件や2人のことが話題に上ることは少なくなっているという。女子生徒は、一緒にゲームで遊んだり映画のDVDを見たりしたことを「ふと思い出す」といい、「いまだに事件があったとは思えず、実感がわかない」と話した。

 同府寝屋川市の無職、戸塚正樹さん(45)はこの日、平田さんが見つかった同府高槻市の駐車場と、星野さんが見つかった同府柏原市の竹林を訪れ、生きていれば15歳になる2人を思い、15本のユリの花をそれぞれ手向けた。

 戸塚さんは事件前日の夜、寝屋川市内のコンビニで2人に「家に帰らんでいいんか」と話しかけていた。「もっと強く声をかけていれば、事件に巻き込まれなかったのでは」。後悔の念から今でも夜間に子供たちへの声かけを続けている。「天国で楽しく遊んで」。手を合わせた戸塚さんは心の中で、2人に語りかけた。【伊藤遥、村田拓也】

 ◇公判日程未定、直接証拠なし

 山田浩二被告(47)は、平田さんと星野さんに対する殺人罪で、2015年10月と12月にそれぞれ大阪地検に起訴された。大阪地裁で裁判員裁判が開かれる見通しだが、初公判の日程は、事件から2年たっても決まっていない。

 大阪地裁、大阪地検、弁護人の3者が事件の争点と証拠を整理する公判前整理手続きを進めている。今月4日には9回目の手続きがあった。

 山田被告は平田さんへの死体遺棄容疑で最初に逮捕された際、2人を車に連れ込んだとの趣旨の供述をしたが、直後から一貫して黙秘を続けた。2人が殺害された場所は特定されておらず、星野さんについては司法解剖をしても死因は分からなかった。自供などの直接証拠がない中、検察側は状況証拠の積み重ねで立証を試みるとみられる。【遠藤浩二】

 【ことば】大阪・中1男女殺害事件

 大阪府寝屋川市の中学1年、平田奈津美さんと同級生の星野凌斗さんが2015年8月12日夜から行方不明になり、翌13日深夜、同府高槻市の駐車場で平田さんの遺体が見つかった。府警は同21日、平田さんの死体遺棄容疑で山田浩二被告を逮捕。同府柏原市の竹林で星野さんの遺体も見つかった。2人の顔などにはテープが巻かれていた。平田さんの死因は窒息で、全身に切り傷があった。