北朝鮮の弾道ミサイルが2回にわたって北海道南部の上空を通過したことを受け、防衛省は航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「パトリオット」(PAC3)を北海道函館市周辺に展開する方向で調整に入った。政府関係者が17日、明らかにした。早ければ19日にも展開する。

 北朝鮮が8月29日と9月15日に発射した中距離弾道ミサイルは、いずれも北海道南部の渡島(おしま)半島と襟裳岬付近の上空を通過して太平洋に落下した。空自は全国に34基のPAC3を配備しているが、北海道周辺には千歳基地(北海道千歳市)と車力分屯基地(青森県つがる市)にしかなく、ミサイルの通過ルート付近の住民から不安の声が上がっていた。

 自衛隊の弾道ミサイル防衛は、イージス艦に搭載された海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が大気圏外を通過するミサイルを迎撃。撃ち漏らした場合は落下する弾頭をPAC3が高度十数キロで迎え撃つ2段構えだ。ただ、PAC3の迎撃範囲は半径20キロ程度とされており、防護できる範囲が限られている。【前谷宏、秋山信一】