東武鉄道(東京都墨田区)は13日、東京都板橋区で昨年5月に発生した東武東上線の脱線事故について、車体を支える鋼鉄製の台車枠と枠内部にある板状の補強用鋼材の溶接不良で亀裂が生じ、台車がバランスを崩して脱線した可能性があると発表した。

 東武鉄道などによると、昨年5月18日正午過ぎ、中板橋−大山駅間で普通列車(10両編成)の前から5両目の車軸4本のうち、後ろの車軸2本が脱線した。けが人はなかった。車両は1989年製で、脱線した車軸がある台車枠の両側面と底部にそれぞれ長さ約18センチ、最大幅12ミリの亀裂が見つかった。

 調査では、亀裂部分の溶接状況は判明しなかったが、台車枠の類似部分で数ミリ程度の溶接不良が見つかったという。東武鉄道は「亀裂部分でも溶接不良があり、一部に負荷が集中しやすくなって振動などで亀裂が生じた可能性がある」としている。【酒井祥宏】