沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターCH53Eが同県東村高江の民有地に不時着して炎上した事故で、小野寺五典防衛相は13日、機体の安全性が確認されるまで、同型機の運用が「無期限で停止される」との考えを示した。ただ、沖縄では政府の対応に不満が高まっており、与党は22日投開票の衆院選に影響しかねないと懸念を強めている。

 小野寺氏は13日、防衛省内で記者団に対し、米軍のシュローティ副司令官との12日の会談で「運用停止の期限をあらかじめ決めることは適当ではないと強く申し入れた」と説明。無期限の停止に同意を得たと述べた。

 しかし副司令官の広報担当者は13日、取材に対し「小野寺氏の要請は理解したが同意していない」と説明。在沖縄米軍幹部は12日、「96時間(4日間)の運用停止」を指示しており、延長に応じるかは不透明だ。米軍が投票前に運用に踏み切れば、衆院選への影響は避けられない。

 沖縄の4小選挙区は普天間の県内移設に反対する翁長雄志知事を支える「オール沖縄」勢力と、移設容認の自民候補が激突する構図だ。翁長氏は12日、「国難突破解散」を掲げた安倍晋三首相を念頭に「このような状況を国が沖縄に強いているのが国難だ」と批判。11日には「基地があるがゆえの事故を減らすと訴える人が衆院選で当選することが大切だ」とも述べた。

 自民県連幹部は「最悪のタイミング。選挙への影響は当然ある」と漏らす。二階俊博幹事長も「厳しく対応を見守る」と神経をとがらせるが、政府や米軍の対応次第では与党に逆風となる。

 福田達夫防衛政務官は13日、沖縄県の富川盛武副知事から無期限の運用停止の要請を受け、「沖縄の方々の安心がなければ自衛隊や米軍の活動もないという大前提の下にしっかりやる」と語った。【佐藤敬一、秋山信一】