駐留米軍の憲法適合性が争われた「砂川事件」を巡り、東京高裁が再審開始を認めない決定を出したことを受け、元被告の土屋源太郎さん(83)=静岡市=らが15日午後、東京都内で記者会見し「不当な決定」と批判した。元被告らは最高裁に特別抗告する方針。

 再審請求に対し、昨年の東京地裁決定は「(最高裁で)不公平な裁判がなされたとは言えない」として請求を棄却。これに対し、15日午前に出された高裁決定は「『最高裁が不公平な裁判をした』との元被告の主張が認められたとしても、(元被告が求める)免訴を言い渡せない」と、異なる理由で退けた。

 土屋さんは「高裁決定は『公平な裁判だったかどうか』を横に置いて法律論で再審の道を封じてしまった」と語った。元被告の武藤軍一郎さん(83)=福岡県篠栗町=は「(決定は)平和や憲法を守るということに何ら関心を示していない」と非難した。

 弁護団の吉永満夫弁護士は、高裁決定の「元被告側の主張が認められたとしても」との表現に触れ、「裏では(不公平な裁判がなされたと)認めている」と主張。土屋さんは、再審請求の意義について「北朝鮮との緊張関係にある今こそ、若い人に米軍駐留は違憲とした(1959年の東京地裁)判決があったことを知ってほしい」と語った。

 東京高検の曽木徹也次席検事は「高裁決定は妥当と考える」とのコメントを出した。【石山絵歩】