岩手日報社の女性記者にわいせつ行為をしたとして、同社から厳重抗議を受けた岩手県岩泉町の伊達勝身町長(74)は8日、町議会に9日付の辞職を申し出て、全会一致で承認された。事実上の引責辞職で、公職選挙法の規定により町長選が来年1月までに行われる。

 伊達町長は、同社が問題を報じた6日に記者会見し、女性記者に抱きついたことを「迷惑行為」として認め、謝罪していた。一方で、昨夏の台風10号の豪雨災害への対応で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、幻覚や幻聴が原因だったと主張し、キスやわいせつ目的は否定していた。

 町によると、一連の報道を受け、町には8日までに全国から約100件の電話や50件以上のメールが寄せられ、ほとんどが町長の辞職を促す内容だったという。伊達町長は辞職の申し出が認められた後、議場で「体調も良くなく、治療をきちっとやっていればと悔やまれる。台風10号被害の復興途中で迷惑行為を起こし、おわび申し上げる」などと述べた。【藤井朋子】