総務省のキャリア官僚だった男性(当時31歳)が精神障害を発症して自殺したのは長時間労働が原因だったとして、男性の両親が9日、公務災害の認定を総務省に申請した。公務災害は民間の労災に当たる。発症前1カ月の残業は過労死ライン(100時間)を超す135時間だった。応対した鈴木茂樹事務次官は謝罪し、速やかに認定する意向を示した。

 両親の代理人弁護士によると、男性は2008年4月に入省。情報通信分野で欧州との渉外業務を担い、大臣官房企画課に異動後は前回の5%から8%への消費税引き上げの対応に追われるなど長時間労働が常態化。上司とのトラブルもあったという。13年11月ごろ、うつ病を発症し、14年3月に自宅アパートで自殺した。遺書には「親不孝な息子で本当にごめんなさい」と書かれていたという。

 男性の死後、両親の要請を受けた総務省が公務災害に当たるかどうか調査したが曖昧だったため、18年6月、両親が弁護士に相談した。男性が参加した入省前の内定者懇親会では、先輩職員が「国会待機」「残業確実」「2時間睡眠」という歌詞入りの歌と踊りを披露するなど、長時間労働を当然視する風潮があったという。【矢澤秀範】