コメの価格高騰や品薄が伝えられる中、外国産米に注目が集まっている。人口当たりの外国人比率が全国トップクラスの群馬県内では、アジアや南米の出身者が経営する商店やコンビニエンスストアが多く、タイやインドなど外国産の米が店頭に並ぶ。「令和の米騒動」以来、購入に訪れる日本人も増えているという。【庄司哲也】
館林市内で商店とレストランを併設する「ALH MINI MART AND RESTAURANT」では、タイやパキスタン産など十数種類のコメを販売。経営するミャンマーの少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」のアウンティンさんによると、購入するのはミャンマー人ら外国人がほとんどだったが、昨年から日本人も増えてきた。
日本の国内のスーパーで5月25日までの1週間に販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は税込みで4260円。これに対し、この商店で扱う米カリフォルニア産は10キロ7300円なので、5キロ当たりだと610円安い。
日本人がよく食べるジャポニカ米だけでなく、長粒種のインディカ米も売れている。コメや肉をスパイスで炊き込んだビリヤニによく使われる「バスマティ米」は、パキスタン産が5キロで4000円、インド産は同3900円となる。
ビリヤニは商店に併設したレストランで提供。アウンティンさんは「うちの店では業務用の炊飯器に炊いたコメと具材を入れ、重ねて蒸す。コメを炊く時に硬さを残しておくのがポイント」とコツを教えてくれた。
県によると、県内の外国人住民は8万1396人(24年12月末時点)で、県人口の4・3%を占める。人口に占める割合は東京、愛知などと並び、全国トップレベルだ。ベトナム人やネパール人が経営する商店やレストランが増え、外国産米が手軽に購入できる環境だ。
日本語学校があり、留学生らがアルバイト先に行くためのバスが発着しているJR前橋駅南口。コンビニエンスストア「チャンドラ」で販売しているジャスミン米は、タイ産が10キロで7200円、ベトナム産は同6900円だ。
訪れる客の7割は外国人だが、日本人も3割ほどいる。ネパール出身のネウパネ・ペジャム・ラジ代表取締役は「日本でコメの価格高騰が言われるようになり、日本人の購入がかなり増えた」と話す。日本人に特に人気なのが、10キロで6900円のベトナム産のジャポニカ米。「味は日本のコメにかなり近い」という。
民間輸入も急増。チャンドラのコメを輸入するのは茨城県坂東市の卸売・小売業「ベリアッタ・ランカ」。民間輸入で1キロ当たり341円の関税を支払い、海外からコメを輸入している。スリランカ出身のペドルアラッチ・ラシカ代表取締役は「外国産米の需要は増えており、小売価格も上がっている」と話す。


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