すしのブランド戦略を進める富山県と北九州市のトップ同士による「すし会談」が12日、富山県庁で開かれた。SNS(交流サイト)をきっかけに実現した会談では、富山県の新田八朗知事と北九州市の武内和久市長が互いのすしをほお張り、PR。今後、両地域をつなぐルートを「すしのゴールデンルート」と名付け、すしを通じた地域振興を図るなど、連携を強化することでも一致した。
2024年の総務省の家計調査で、富山市は「外食すし」の支出額が全国1位。一方、北九州市も「刺し身盛り合わせ」の支出額が全国1位となるなど、いずれも豊かな魚食文化を誇る。
こうした背景から、富山県は「寿司(すし)といえば、富山」のキャッチフレーズで、すしのPR活動を展開。北九州市も「すしの都(みやこ) 北九州」を掲げ、4月には市役所内に「すしの都課」を設置するなど、すしに絡めた知名度向上に努めている。
会談は、こうした両自治体の協力関係を築こうと、武内市長が5月にSNSで「世界初の“すし会談”、いかがですか?」と呼びかけ、実現した。
この日の会談には、北九州から“出前”したアカウニやヤリイカ、アジ、富山側からもシロエビやマグロ、ノドグロなど自慢の旬の味が並んだ。両氏が地元のすしを紹介した後、それぞれ試食。新田知事は北九州のアカウニを「口の中で溶けるクリーミーさが魅力」と絶賛し、富山のシロエビを口にした武内市長も「『富山湾の宝石』の名にふさわしい」とうなった。
すしを巡り、ライバル視されることもある両自治体だが「切磋琢磨(せっさたくま)して、手を取り合いたい」(新田知事)、「共存共栄していきたい」(武内市長)と、和やかな雰囲気で会談は進んだ。
「すしのゴールデンルート」構想は武内市長が提案。新田知事も「大きなムーブメントになればいい」と応じた。今後、他の地域やJRなど民間企業の参加も促すという。8月には中間地点となる大阪ですしに関するイベントも共催する。
固い握手を交わした新田知事は「共に手を携えてすしを世界に発信していきたい」、武内市長も「すしを世界に伝える志を持った地域間で手を握りたい」と語った。【浜名晋一】


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