埼玉県桶川市の市立中学校に通っていた元男子生徒が吃音(きつおん)を理由にいじめを受けたとする調査報告書を桶川市教委が公表したことをめぐり、当事者でつくるNPO法人「全国言友会連絡協議会」(全言連、東京都豊島区)は12日、全国の教員へ吃音に対する周知の徹底を求める要望書を文部科学省に提出した。
吃音は言葉の一部が出づらかったり出なかったりする言語障害で、100人に1人がもつとされる。要望書では「吃音は認知度が低く、無理解ゆえに心無い反応を受けてしまう児童生徒が少なくない」とした上で、全国の教員へ全言連が作成した冊子を配布したり、教員の法定研修で吃音について学ぶ時間を必須とすることなどを求めた。
市の第三者委が5月にとりまとめた調査報告書によると、元生徒は19〜20年度、同級生らから体育でかけ声をからかわれたり、シャープペンシルで足を刺されるなどの行為を受けた。国語教諭が授業中に元生徒の吃音症状をからかうなどしたことがいじめの一因となったとしている。
元生徒と家族は精神的苦痛を受けたとして、市と教諭を相手取り慰謝料など約4400万円の損害賠償を求めてさいたま地裁に提訴している。
全言連の斉藤圭祐理事長は「あってはならない事案だ。教員の理解がなければ、吃音の子どもたちは安心して学校生活を送れない。教育現場での早期の支援体制の確立を求める」としている。【遠藤大志】


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