◇野党「特区で新設を認める際の条件を満たしていない」

 衆院文部科学委員会は15日、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設について、林芳正文科相が出席して審議した。政府が「決められた手順に従って適切に進めてきた」と認可までの手続きの正当性を強調したのに対し、野党は、学園の計画が国家戦略特区で新設を認める際の条件を満たしていないなどと指摘した。

 立憲民主党の逢坂誠二氏は、学園の加計孝太郎理事長の親友の安倍晋三首相や首相官邸から働きかけがあったのではないかと追及。林氏は「首相から文科省に指示はなかった」と改めて説明した。逢坂氏は安倍内閣が閣議決定した獣医学部新設の4条件を学園の計画が満たしたとする根拠もただした。長坂康正・内閣府政務官は文科相や農相も出席した特区諮問会議などで「4条件の充足性を確認した」などと述べたが、明確な根拠を示さなかった。

 希望の党の今井雅人氏は、林氏が大学設置・学校法人審議会(設置審)の答申を受け、国会で審議する前に認可したことを批判。設置審も4条件を審査すべきだったとし、議事録の公開を求めたが、林氏は「個々の委員の発言を明らかにすると公平な議論が妨げられる恐れがある」として拒んだ。

 一方、16日に見込まれていた参院文教科学委員会での質疑は、参院民進党が、新閣僚の所信表明後に行うべきだと参院自民党に伝え、先送りされる見通しになった。【伊澤拓也】