学校法人「加計学園」による岡山理科大獣医学部の新設が認可されてから、初めての国会審議となる衆院文部科学委員会が15日開かれた。野党側は、学園の計画が獣医学部新設の前提とされる「4条件」を満たしているのかを繰り返し追及。政府側は答えに詰まり、審議は度々中断した。結局はっきりした根拠を示さないまま「条件は満たされた」と従来の説明を繰り返し、野党議員の怒声も飛び交う中、この日の約4時間の質疑は終わった。

 「加計学園が4条件を満たすとは考えられない。誰がいつ判断したのか」。立憲民主党の逢坂誠二氏は語気を強めた。4条件は2015年6月に閣議決定され、(1)既存の獣医師養成でない構想が具体化(2)新たに対応すべき分野における具体的な需要(3)既存の大学・学部では対応が困難(4)獣医師の需要の動向も考慮−−からなる。

 国家戦略特区を所管する内閣府の長坂康正政務官は「文科相や農相も出席した昨年11月9日の特区諮問会議で了承された」と答弁。だが、この日の会議では獣医学部新設を認める規制緩和を決めたものの、学園が事業者に名乗りを上げて計画を具体化させたのは今年1月の段階だった。

 逢坂氏が「答弁になっていない」などと詰め寄ると、長坂氏は答弁に窮し、後ろに控えた官僚らと相談。こうした場面が続き、逢坂氏の40分の質問時間中、10回にわたって質疑が中断した。

 一方、希望の党の山井和則氏は安倍晋三首相が学園の加計孝太郎理事長と一緒に写った写真を掲げ、第2次安倍政権発足以降、ゴルフや会食をともにする機会が14回確認されたと指摘。「(選考のプロセスが)公平でなかったことが明らかになれば認可取り消しもあり得るのか」とただしたが、林芳正文科相は「仮定の話の答弁は差し控えたい」と突き放した。【杉本修作】