自民党憲法改正推進本部は15日の役員会で、参院選の「1票の格差」是正のために導入された合区を解消する改憲条文案を大筋で了承した。16日の全体会合で決定される見通し。同本部は党大会(3月25日)までの党改憲案策定を目指し、党が掲げる改憲4項目のうち、他の自衛隊明記、緊急事態条項、教育を巡る意見集約も急ぐ方針だ。

 合区解消の条文案は、全選挙区を都道府県単位にするため、国政選挙の方法は法律で定めるとしている憲法47条に「各広域的な地方公共団体の区域から少なくとも1人を選出」するという規定を追加。選挙区割りを人口だけでなく行政区画なども勘案するとの文言も盛り込んだ。憲法に行政区画としての都道府県が明記されていないため、自治体の種類を定める92条に「地方公共団体」が都道府県と市町村を指すと読み取れる規定も加えた。

 細田博之本部長は役員会で「単なる格差問題より、住民の民主主義への期待などを総合的に考えないといけない」と合区解消の意義を強調。この日は大きな異論は出なかった。

 合区は人口が少ない隣接県同士を同じ選挙区にする制度で、16年参院選で「鳥取・島根」「徳島・高知」の両選挙区が誕生したが、自民党の地方選出議員らから「地方の声が中央に届かなくなる」と解消を求める声が強い。また都市部の衆院議員の間にも、小選挙区の区割りが何度も変更されることへの不満から、区割りを分かりやすくする規定の追加に支持が集まった。

【田中裕之、小田中大】