立憲民主党など野党5党派は17日、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題を受け、罰則規定を盛り込んだ公文書管理法改正案を衆院に共同提出した。自民、公明両党が検討中の対策より厳しい内容。与党が乗らなければ、真相究明と再発防止に後ろ向きだと追及を強める構えだ。【樋口淳也、小田中大】

 改正案は立憲、国民民主、自由、社民4党と衆院会派「無所属の会」が提出し、共産党も法改正自体には賛成の立場だ。

 野党案は、決裁済み文書の書き換えを禁止し、違反した場合には「3年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する」と規定した。文書を修正した場合に履歴が残る電子決裁を義務付け、各府省が適切に公文書を管理しているかチェックする「独立公文書監視官」(仮称)を内閣府に置く。

 5党派は改正案の通称を「公文書改ざん防止法案」とし、この問題に取り組む姿勢をアピールする。国民民主党の後藤祐一氏は記者会見で「決裁文書を二度と改ざんできないようにするための法律だ。これをきっかけに実効性のある形で改正してほしい」と述べ、与党をけん制した。

 一方、自公両党は、決裁文書改ざんに加え、自衛隊のイラク日報隠蔽(いんぺい)など公文書を巡る不祥事が相次いだことを受け、公文書管理改革ワーキングチーム(WT)を設置した。「国会軽視で、党の自浄作用が試される」という危機感は強いが、WTが4月にまとめた中間報告は、内容で野党案に後れをとっている。

 中間報告では、公文書は電子化と電子決裁を原則とし、電子決裁後に文書が変更された場合、履歴が共有できるようなシステム改修を政府に要請した。

 文書改ざんに対する罰則規定の導入や、外交・防衛機密に関する情報公開の新ルール創設なども検討しているが、結論は出ていない。

 野党が先に法案を出したため、与党の対応は難しくなっている。法改正するか政府に対応を促すかを含め、最終報告は6月にずれ込む見通しだ。