学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り、8億円値引きの根拠とされる地中のごみを当時試掘した工事業者が、「ごみがある深さ」を示す証拠として国会に提出された写真に「誤りがあった」と説明した。11日の参院予算委員会理事懇談会で、業者の新たな資料が示された。しかし地中ごみの存在は今回も明確にならず、野党は臨時国会でさらに追及する方針だ。

 政府はこれまで、学園の小学校建設現場の地中3.8メートルからごみが見つかったと説明。3メートルよりも深いごみの撤去費用を大幅値引きの根拠にしてきた。

 だが国土交通省が過去に提出した写真は、試掘の深さが「3メートル」と表示された現場のボードが写り込んでいるにもかかわらず、「4メートル」という説明書きが付いており、整合性が疑問視されていた。

 業者が提出した11日の資料では「経験の浅い従業員が誤って(現場のボードに3メートルと)記載したと思われる」と釈明。ただ、実際の試掘の深さは「はっきりとは分からない」とあいまいだった。

 このため野党は「ごみがあったという明確な根拠はない」(国民民主党の川合孝典氏)と反発。当時の写真の電子データ提出などを要求した。しかし与党は臨時国会で予算委の委員が交代することなどを理由に、「業者や国交省にはこれ以上問いたださない」と追加調査を否定した。

 一方、野党側は、3月の佐川宣寿・前国税庁長官の証人喚問で偽証があったとして、議院証言法違反による告発を求めてきた。これに対し与党は「偽証罪の十分な根拠がない」と拒否し、金子原二郎委員長(自民)が予算委として告発しない方針を決定した。【小田中大、飯田憲】