第99回全国高校野球選手権大会は12日の第2試合で1回戦全17試合を終えた。平均打率は3割を超え「打高投低」の傾向が見られる一方で、四死球の多さが突出している。今大会1回戦は計155個で、過去5大会平均を40個近く上回っている。中には戦略的な四球もあるが、投手の制球力の一つの指標でもあるだけに気がかりだ。

 高校日本代表の小枝守監督は「近年の投手は球種を多く覚えるがゆえに、各球種の精度、制球を上げることができないのでは」と指摘する。確かに直球、カーブ、スライダーに加え、カットボールやツーシーム、チェンジアップなどを持つ投手は今大会も多い。

 ただ、いくら変化球が多彩でも無駄な四死球を与えてしまえば失点につながる。今春のセンバツで4強入りした報徳学園(兵庫)の永田裕治前監督が「例年以上に四死球から、ガツンと行かれるのが多い」と話すように、この日も鳴門渦潮が二回に2連続四球をきっかけに長打を浴びて5失点した。

 四死球が少なければ試合はテンポ良く進み、締まりやすい。打撃戦はもちろんだが、手に汗握る投手戦も高校野球の面白さだろう。今大会、勝者が3得点以下で決着した試合はまだない。2回戦以降はロースコアの試合も期待したい。【倉沢仁志】