【ロンドン小林悠太】13日まで行われた陸上の世界選手権限りで現役を引退したウサイン・ボルト(ジャマイカ)が同日、ロンドン競技場で記者会見を行い、「今大会で自分の功績が変わるとは思わない。(ボクシングの)モハメド・アリも最後の試合は負けている」と言い切った。

 今大会は100メートルで3位、400メートルリレーではアンカーを務めたが左太もも裏を痛めて最後まで走れず途中棄権した。有終の美を飾れなかったが、「ファンのために、昨年で引退せず、もう1年と戻ってきた。後悔はない。選手権にはショックや驚きがあるもの。ベストは尽くした」と胸を張った。

 地元紙の報道で、レース前に長時間、寒い場所で待たされたことが故障の理由に挙げられたが「アスリートだからルールに従わないといけない」と言い訳しなかった。

 今後の現役復帰の可能性について「戻る気はない。引退して戻った選手は実績に傷を付けている。自分はそうならない」と明言。今後も国際陸上競技連盟と何らかの形で連携することを協議しており、「一番良い形で協力したい」と前向きに話した。

 記者会見に先立ち、レースの終わった直後のグラウンドを一周してファンにもあいさつした。「サヨナラという気持ちだった。もう少しで泣きそうだった」と振り返った。