〇明豊(大分)7−6坂井(福井)●(13日・甲子園、2回戦)

 膝元の直球を最短距離で振り抜くと、打球は左翼席に飛び込んだ。1点差に迫った直後の八回2死二塁。「長打を狙った」という明豊の3番・浜田が逆転2ラン。鍛えた長打力で劣勢をはね返した。

 相手は坂井のエース左腕・吉川。右打者の内角を突く「クロスファイア」を完璧に打てたのには訳がある。昨冬から練習でチーム全員が竹バットを取り入れた。ただ、浜田や4番・杉園ら長距離打者は「87センチ、1キロ」の重いバットを渡された。フリー打撃で打ちこなすには、よりコンパクトにボールを捉えなければならない。同時に筋力も増し、飛距離も伸びる。この日、計3長打の浜田は「あのバットがあったから」と効果を絶賛した。

 「破壊力がないと甲子園では勝てない」と、2012年に監督に就任した川崎監督が感じた試合がある。15年夏の1回戦の仙台育英戦だ。大会新記録の10本の二塁打を浴びて1−12で大敗。屈辱を糧に、2年間で長打が狙える打者を育て上げた。

 浜田は2年生ながら高校通算25本目の本塁打。この日は無安打だった杉園も通算50本塁打を誇る。浜田は「次は(杉園と)2人で打ちたい」。自慢の長打で打ち勝っていくつもりだ。【生野貴紀】