○ベルギー1−0日本●(14日)

 天を仰いだハリルホジッチ監督の嘆きが聞こえてきそうだった。

 最大の決定機は後半32分。杉本がゴール前に抜け出した。だが、遠めからの力ないシュートは簡単にはじかれる。「決めないといけなかった」と杉本。後半のワンチャンスを決めた相手との差がスコアにそのまま表れた。

 守備から逆襲を狙うハリルホジッチ監督の戦術は、格上の相手に対する「弱者の兵法」と言ってもいい。すきを突いてわずかに作り出すチャンスを決められるかが根幹を成す。

 ブラジル戦で相手のスピードと個人技に圧倒された守備は、意思統一を図って修正した。ただ、ボールを奪った後の攻めが貧弱だった。トラップやパスの精度が低く、仕掛けては奪われ、パスは相手守備に引っかかる。アジアでは多少のミスは許されても、相手のレベルが上がると思うようにさせてもらえない。「浅野にもう少し冷静さ、経験があれば点が取れた」と指揮官は名指しもしたが、全体としてアイデアも決定力も不足していた。

 ポストプレーで奮闘した大迫は「最後の質で差が出た」と言った。ハリルホジッチ監督は「個人で違いを見せつける選手が足りない。特に点を取るところ。だが、そこを求めても仕方がない。組織プレーで高いパフォーマンスを求めていかないと」。決定機を作る回数を増やすことでカバーする考えだ。本大会直前を除けば、フルメンバーをそろえられる試合は来年3月だけ。残された少ない時間で突き詰めていくことになる。【大島祥平】