平昌五輪のアルペン女子大回転は15日、金メダルは前回ソチ五輪の回転優勝のミカエラ・シフリン(米国)。1回目2位から逆転して初制覇した。

 ようやく待ちかねたスタートだった。強風や悪天候のために延期が繰り返されたアルペンスキー。22歳のシフリンはここ数日間のストレスを発散するかのようにレースを楽しんだ。トップと0秒20差の2位から臨んだ2回目。前半から高いターン技術に裏打ちされた積極的な滑りを披露した。優勝が決まると雪上に座り込み「信じられない」と感情を爆発させた。

 女子アルペン界で最も注目を集める。米国コロラド州出身。プロスキーヤーの両親の影響で2歳からスキーを始めた。10代半ばから天才と呼ばれ、回転では2014年ソチ五輪では史上最年少の18歳で制覇。2年ごとに開催される世界選手権も13年から昨年にかけて3連覇を達成した。米国内での期待は高まるばかりだが「私の方が自分に期待しているから」と重圧に押しつぶされることなく勝負強さを発揮した。

 アルペンの女子は12日予定の大回転が15日に延期。14日の回転に向け準備を進めたが、こちらも16日に延期された。不満をのぞかせる選手もいたが、シフリンは前向きに受け止めた。この日は晴れ間が広がり、風も穏やか。「今日の天気は選手に公平。(4年に1回の)五輪は特にその点が大切」と話した。

 技術系の種目が得意だが、将来はスピード系も含めた個人5種目の全制覇を夢見る。16日には連覇の懸かる回転に出場。結果次第では17日以降もスーパー大回転や滑降、アルペン複合に出場する可能性もある。女王としての存在感は、ますます大きくなるかもしれない。【田原和宏】