平昌五輪のフィギュアスケート男子は16日、ショートプログラム(SP)が行われる。日本からは前回五輪王者の羽生結弦(ANA)、昨季世界選手権2位の宇野昌磨(トヨタ自動車)、田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)が出場する。3人は15日午後、競技会場の江陵アイスアリーナの練習リンクで行われた公式練習に参加した。日本勢の最大のライバルと見られるネーサン・チェン(米国)とハビエル・フェルナンデス(スペイン)も羽生、宇野と同じ時間帯に公式練習を行った。

 羽生はリラックスした表情で練習を行った後、報道陣の取材に応じ「(昨年11月に負傷した右)足首のこととか体のことを考えずにスケートができるってほんとに幸せ」と笑顔で語った。SPではジャンプを、4回転サルコウ、トリプルアクセル(3回転半)、4−3回転の連続トーループの構成にして臨む見込みで「大好きな曲で滑ることができる。その楽しさ、自分が勝ちたいという気持ちも含めて全部出したい」と話した。

 この日の練習ではトーループ、サルコウの4回転に加え、ループも成功させた。フリーでループを跳ぶ可能性を問われると「はい」と肯定的に答えた。右足首の状態については「今のところ問題はない」とした。また、今大会日本から金メダリストが出ていないことについて問われ「誰が取ろうが僕も取ります」という表現で意欲を示した。

 宇野はSPの曲をかけ、トリプルアクセルで転倒したが、4回転ジャンプは成功させるなど、まずまずの動きだった。周囲の注目が復帰する羽生に集まっていることから「久々に陰に隠れて試合を迎える感じがする。視線を感じないのですごく楽」と笑わせた。羽生との久々の対決は「多分楽しめるのかな」と語った。田中も4回転ジャンプなどを確認し「いい感じできている。本番でやるだけ」と誓った。

 チェンはこの日の練習で、9日の団体SPで回避した得点源の4回転ルッツなどを跳んだ。ジャンプのミスを連発した団体SPの後は数日間、競技会場以外で練習してきたといい「いい練習ができた。ジャンプもクリーンになっている。いいSPができるはずだ」と自信を見せた。

 SPの滑走順が羽生の次になることについては「(リンクに羽生に向けて投げ込まれる)プーさんの雨が降るので準備する時間が増える。観客も盛り上がるので自分にもアドバンテージになる」と話した。

 フェルナンデスは4回転ジャンプやトリプルアクセルを跳ぶなどした。練習途中では羽生とハイタッチする場面もあった。「わくわくしている。勝つことではなく、いい演技をすることに自信がある」と無欲の勝利を目指す。【福田智沙】