◇○巨人7―1広島●(14日・マツダスタジアム)

 エースの意地が、巨人・菅野をマウンドに向かわせた。3点リードの八回1死。三塁側に転がった代打・メヒアの当たり損ねのゴロを捕球し、一塁に送球する際、雨でぬれた芝に滑り左足首をひねった。いったんベンチ裏に下がったが「大丈夫」と続投した。

 記録は悪送球となり、1死一塁で再開。西川を2球で追い込み、内角の147キロ直球で一飛。球数は100を超えていたが、続く菊池涼に投じた4球目は150キロを計測。6球目も同じ球速の外角直球で二ゴロに打ち取り、悠然とベンチへ戻った。降雨による23分間の中断も意に介さず8回1失点で9勝目。「今日は投げ切れた」と、満足そうだった。

 スコアラーと相談しながら広島打線を研究し、1番打者の西川を出塁させないことが肝要だと考えた。悪球打ちのうまい巧打者に対し、ストライク先行で4打数無安打。4番の鈴木に「得点圏で回さなかったのが大きかった」と、思惑通りに試合を運んだ。

 今季、最後のマツダスタジアムでの試合。「まだカープとの試合はあるけれど(敵地で)負けて終わるのと、勝って終わるのでは違うよね」と菅野。7月2日以来となるエースの白星に、原監督も「彼にも、チームにも追い風が吹く」。「混セ」を頭一つ抜け出しそうな気配が漂い始めた。【田中将隆】