◇○ロッテ9―4日本ハム●(14日・東京ドーム)

 ピンチを迎えても、狙い通りに空振り三振を奪っても、ロッテのルーキー・小島(おじま)の表情は変わらない。「高校時代から、一喜一憂しないように言われていたので」。待望のプロ初勝利が決まったその瞬間も、涼しげな表情で迎えた。

 実際は、喉から手が出るほど欲しい勝ち星だった。ダッグアウト裏に引き揚げると、「結構時間がかかってしまいました」と苦笑した。

 埼玉・浦和学院高のエースだった2013年、センバツで優勝。早大に進み、東京六大学で22勝を挙げるなどエリート街道を歩んできた。プロではいきなり開幕ローテーション入りを果たしたが、デビュー戦となった4月4日の西武戦で2回8失点と崩れて2軍落ち。調整を経て7月に1軍復帰した後も2連敗していた。

 この日は打線の援護に恵まれた。「初回に点を取ってもらい、投げやすい展開を作ってもらった」。驚くような速球はないが、内外角への制球と緩急で、日本ハム打線の打ち気をかわし、6回1失点でしのいだ。

 昨夏の甲子園準優勝右腕・吉田輝との投げ合いを制し、チームは日本ハムと同率の4位に。上位争いが佳境を迎える中、井口監督が「チームが上に行くためにも必要」と期待を寄せる左腕が、ようやく結果を出した。【田内隆弘】