【ナイロビ小泉大士】ケニア選挙管理当局は11日夜、同国大統領選で現職のケニヤッタ大統領(55)が、野党連合候補のオディンガ元首相(72)を破り、再選したと発表した。オディンガ陣営は集計に不正があったとして結果の受け入れを拒否。支持者の一部が暴徒化して治安部隊との衝突が起きている。

 選管の最終結果によると、ケニヤッタ氏は約820万票(得票率約54%)を獲得。オディンガ氏は676万票(同45%)だった。初代大統領を父に持つケニヤッタ氏は、中国政府の融資で建設された長距離鉄道など、インフラ整備の実績を訴えて支持を固めた。

 一方、選管のサーバーがハッキングされたと訴えていた野党陣営は「茶番だ」と結果に猛反発。オディンガ氏の支持者が多いナイロビ市内のスラムや西部キスムでは結果発表を受けて若者らが暴力行為に走り、治安部隊が催涙弾を発射するなどして鎮圧にあたった。ケニヤッタ氏の出身民族キクユ人が経営する商店が略奪の標的になったとの情報もある。

 ケニヤッタ氏は勝利演説で「選挙が終われば敵も味方もない」と野党側に協力を呼びかけたが、オディンガ氏は沈黙を保っている。各国の選挙監視団は結果に不服があれば裁判所に訴えるよう促していたが、野党陣営は2013年の前回選で退けられた法廷闘争には否定的で、今後の対応次第では治安の悪化が広がる恐れもある。

 ケニア大統領選では過去にも結果の受け入れを巡って混乱が繰り返され、07年の前々回選では大規模な暴動が発生して1100人以上が死亡している。