【北京・河津啓介】中国国営新華社通信は15日、中国共産党が習近平総書記(国家主席)の特使として宋濤(そう・とう)党中央対外連絡部長を17日から北朝鮮に派遣すると報じた。10月に開いた第19回党大会の状況報告が目的で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談して習総書記のメッセージを伝達するとみられる。

 中国高官の訪朝は2016年10月、中朝国境共同委員会第3回会議に出席した劉振民外務次官(当時)以来。北朝鮮が核・弾道ミサイル発射実験を繰り返すなか、中国は国連安全保障理事会決議に基づく制裁を履行する立場を重ねて強調してきたため、中朝関係は悪化の一途をたどっている。特使派遣が関係改善につながるかが焦点だ。

 共産党は党大会後の早い段階で、友好国の共産党などに党幹部を派遣し、大会での決定事項などを説明してきた。前回(12年)の党大会後には、党政治局員の李建国・全国人民代表大会(全人代)常務委員会副委員長を団長とする代表団が平壌を訪問、金委員長(当時は第1書記)と会談した。

 一方、北朝鮮側も昨年5月の朝鮮労働党大会終了後、李洙墉(リスヨン)副委員長を団長とする代表団を中国に送り、習総書記との会談で金委員長のメッセージを伝達している。北朝鮮側も国営朝鮮中央通信が15日、宋部長が間もなく北朝鮮を訪問すると報じている。

 中国共産党は現時点で既に、同じ社会主義国のベトナム、ラオス両国に特使を派遣し、党大会に関する報告を終わらせている。共産党は当初、党大会終了後の早い段階での北朝鮮への特使派遣で調整していたが、今月8〜10日にトランプ米大統領の中国訪問が組み込まれたため、派遣を先延ばししたとみられる。