【パークランド(米南部フロリダ州)國枝すみれ】火災報知機の音に反応して校舎外に逃げ出した生徒らを、多数の銃弾が襲った−−。米南部フロリダ州の高校で14日に発生した乱射事件で、ニコラス・クルーズ容疑者(19)は、火災報知機を作動させて生徒を外におびき出したうえで、乱射を始めたとみられている。容疑者が多数の生徒を標的にするために、周到に計画していた様子が浮かび上がる。

 「火災報知機が鳴ったので2階から1階に向けて階段を下り始めた。少し下ったところで報知機の音が止まり、1階の方から銃声が聞こえた」。女子生徒が事件当時の様子を米CNNテレビに振り返った。同州選出のネルソン上院議員(民主党)によると、クルーズ容疑者は発煙弾を所持して、火災報知機を作動させたうえで、逃げ出してきた生徒を狙い撃ったとみられる。また、容疑者自身は煙を吸わないようガスマスクを着用していたという。

 「学校で事件を起こすとすれば彼(クルーズ容疑者)だと冗談で言い合っていた」。容疑者を知る同校の生徒は地元メディアにこう語った。容疑者はソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に、銃や刃物を持った自身の写真のほか、「自分の半自動小銃で人を撃ちたい」などのコメントを投稿していた。

 別の生徒は米ABCテレビに対して、「容疑者が学校で銃を乱射すると語っていた」と証言。この生徒が注意すると、容疑者はすぐに謝罪したという。米メディアによると、容疑者が退学後、学校に対して何らかの脅迫をしていたとの情報もある。

 CNNテレビによると、容疑者は過去に養父母と暮らしていたが、10年以上前に養父、昨年には養母が死亡した。最近は友人の家族と一緒に暮らしていたという。また、周囲からは一人でいることが多い「孤独な人物」と見られていた。高校で先輩だった男性は「(容疑者は)とても物静かで奇妙な感じがする人物だった。狩猟が好きで軍に入隊する希望を持っていた」と語った。