【鈴木一生、ロサンゼルス長野宏美】米コロンビア大は16日、米報道界の最高栄誉とされる今年のピュリツァー賞を発表した。特集写真部門で、ミャンマーの少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」難民が隣国バングラデシュに逃れる様子などを撮影したロイター通信が選ばれた。また、最も権威ある公益部門は、ハリウッドの大物プロデューサーのセクハラ疑惑を報道したニューヨーク・タイムズ紙とニューヨーカー誌が受賞した。

 ロイター通信の一連の写真は「衝撃的な写真で、ロヒンギャ難民が直面した暴力を世界に対してむき出しにした」と評価された。

 ロヒンギャは、ミャンマー軍事政権下で迫害され、昨年8月にロヒンギャの武装組織とミャンマーの治安部隊との戦闘が激化し、60万人以上が隣国バングラデシュに逃れたとされる。

 公益部門ではニューヨーク・タイムズ紙とニューヨーカー誌のセクハラ疑惑報道を「爆発的で影響力の強いジャーナリズムにより、パワフルで裕福な性的搾取者らを暴き出し、長く抑えられてきた性的暴力への責任を追及した」と評価した。報道をきっかけに、セクハラや男女不平等に抗議する「MeToo」運動が社会現象となり、世界に広がった。

 このほか、調査報道部門も、昨年12月に行われた南部アラバマ州の連邦上院補欠選挙の共和党候補(落選)による未成年者へのセクハラ疑惑を報じたワシントン・ポスト紙が受賞。国内報道部門では、ロシアによる2016年米大統領選介入とトランプ陣営との癒着疑惑「ロシアゲート」を報じたニューヨーク・タイムズ紙とワシントン・ポスト紙が選ばれた。