パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘を巡り、ガザの保健当局は11日、2023年10月の戦闘開始以降、ガザ側の死者が5万5000人を超えたと明らかにした。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などが報じた。
最近は、食料の配布拠点近くでイスラエル軍の攻撃により死亡するケースが相次ぐ。食料支援が「殺害の機会」になっているとの批判も出ている。
報道によると、ガザの死者数は11日時点で5万5104人、負傷者数は12万7394人となった。人口約210万人のうち、およそ12人に1人は死傷した計算だ。一時停戦を経て、3月18日にイスラエルが戦闘を再開してからの死者数は、4800人超に上る。がれきの中に埋もれている人も多いとみられ、死者数が増えるのは確実だ。
ロイター通信によると、ガザでは11日も空爆などが続き、少なくとも60人が死亡した。死者の多くは、イスラエルが主導する援助団体「ガザ人道財団」(GHF)が食料を配布している場所の近くで攻撃を受けたという。
ガザ市南部では11日未明、食料の配布拠点に向かっていた少なくとも25人の住民が死亡。イスラエル軍は「警告射撃」をしたと認め、現場は「戦闘区域」に指定していると主張した。南部ラファでも別の配布拠点に向かう人たちが軍に発砲され、少なくとも14人が死亡したという。
一方、イスラエルメディアによると、GHFのスタッフが乗ったバスが11日にハマスに襲撃され、少なくとも8人が死亡した。GHF側で死者が出たのは初めてとみられ、混乱が深まりそうだ。
ガザの保健当局は、5月下旬にGHFが活動を始めて以降、配布拠点付近で少なくとも163人が死亡、1000人以上が負傷したとしている。
国連人道問題調整事務所(OCHA)のグリフィス前所長はアルジャジーラに「食料が殺害の機会になっている。こんなことは聞いたことがない。間違っている」と語った。【カイロ金子淳、エルサレム松岡大地】


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