盛岡市上田の県立博物館で、県が日本一の出土数を誇る遮光器土偶の謎に迫る企画展「遮光器土偶の世界」が開かれている。

 盛岡市・手代森遺跡出土の大型遮光器土偶(重要文化財)など県内で出土した土偶を中心に266点を展示している。学生時代から遮光器土偶の研究を続けている主任専門学芸員、金子昭彦さん(53)の研究成果を生かして、大きさ、重さ、使用痕などの特徴を丁寧に解説。パネル展示などで時代的背景も紹介しながら、土偶の用途解明に迫っている。

 縄文時代に作られていた遮光器土偶は、北方民族のイヌイットが雪中の光よけに着用した「遮光器」に似ていることからその名が付き、国内の出土品の約7割が県内で見つかっている。現代の技術では復元できない、独自の優れた技術で作られており、当時、岩手の人々が豊かな生活を送っていたことを物語っているという。

 金子さんは「実物が一堂に会したことへの喜びとすごさを感じている。土偶は岩手の誇るべき『特産品』。ぜひ実物大のレプリカを手に取っていただき、遮光器土偶を使っていた当時の人々の気持ちを味わってもらいたい」と来場を呼びかけている。

 8月20日まで。午前9時半〜午後4時半(入館は午後4時まで)。一般310円、学生140円、高校生以下無料。月曜休館(休日の17日は開館し、18日休館。31日、8月7、14日は臨時開館)。問い合わせは県立博物館(019・661・2831)。【鹿糠亜裕美】