第99回全国高校野球選手権和歌山大会(県高野連など主催)は第4日の16日、2回戦4試合が県営紀三井寺球場(和歌山市)であった。和歌山工は切れ目のない攻撃で有田中央を圧倒し、田辺工は串本古座に完封勝ち。第3試合に登場した春の大会覇者・智弁和歌山は、14安打で神島を六回コールドで降した。初芝橋本も延長の末、粉河にサヨナラ勝ちで3回戦に進出した。【木原真希、稲生陽】

 ▽2回戦

有田中央

  0100000=1

  122102×=8

和歌山工

 (七回コールド)

 和歌山工は一回、死球などで得た好機を敵失で先制。その後も犠打を絡めた巧みな攻撃で突き放した。有田中央は1点を追う二回、竹中の左前適時打で追いついたが、その後は要所を締められ、三塁を踏めなかった。

田辺工

  010004000=5

  000000000=0

串本古座

 田辺工は二回、相手の悪送球で先制。六回には楠本の2点適時打など長短打を集めてリードを広げた。串本古座は川村が12三振を奪う力投を見せたが、七回の1死満塁など再三の好機を生かせず、無得点に終わった。

神島

  000020=2

  411501=12

智弁和歌山

 (六回コールド)

 智弁和歌山は、初回に二塁打3本などで4点を先制。その後も、五回を除き毎回得点を重ねて突き放した。神島は、五回に下位打線から3連打で好機をつくり、死球と敵失で2点を挙げて粘ったが、後が続かなかった。

粉河

  2000000000=2

  1000000011=3

初芝橋本

 (延長十回)

 初芝橋本は1点を追う九回、北田の本塁打で同点。さらに延長十回2死二、三塁で北田の内野ゴロを相手が失策し、三塁走者の河崎がサヨナラのホームを踏んだ。粉河は初回に2点を先制したが、その後は反撃を断たれた。

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 ■熱球

 ◇陰から選手に気配り 有田中央マネジャー・前田瑞季さん(3年)

 「少しでも長くベンチに座って、最後までスコアをつけたかった……」。そう声を絞り出すと、あふれ出る涙を抑えられなかった。

 野球と出合ったのは小学2年の時。1歳上の兄の学童野球の練習を見に行くと、監督から「やってみないか」と誘われた。迷った末にチームに入り、中学ではソフトボールも経験した。

 甲子園に憧れ、高校に進学すると、迷うことなく野球部のマネジャーに。1年の夏に先輩マネジャーが引退した後は、1人でチームを陰から支えてきた。

 足をつりやすい選手には首に冷たいタオルをのせてあげるなど、選手一人一人の状態に気を配り、いつしか「チームになくてはならない存在」(井原正善監督)になった。

 この日、チームはコールド負け。選手とともに引退するが、マネジャーが不在となるため、卒業までは手伝うつもりという。「みんなと過ごした3年間は本当に楽しかった」。最後は涙をぬぐい、球場を後にした。【木原真希】