第99回全国高校野球選手権熊本大会は16日、熊本市中央区の藤崎台県営野球場と八代市の県営八代球場で2回戦6試合があった。多良木は延長十一回、2−1でシード校の専大玉名に逆転勝ちした。17日は両球場で2、3回戦6試合がある。【清水晃平】

 ◇第一、反撃届かず

 ▽2回戦(藤崎台)

文徳

  5010130=10

  0000011=2

第一

 (七回コールド)

 (文)津川、森−宮川

 (第)松村、川野−渡辺

▽三塁打 松永(文)

▽二塁打 斎藤義(文)

 文徳は初回2死二、三塁、松永崇弘選手(3年)の三塁打などで5点を先制。その後も小刻みに得点を重ね、8安打10得点で圧倒した。第一は六、七回に1点ずつを返したが、失点が響いて反撃も届かなかった。

 ◇玉名工、リード守れず

鎮西

  101000006=8

  103000001=5

玉名工

 (鎮)藤田、茂田、竹本−堀川

 (玉)宮崎、田中、大潮、徳永−澤田

▽本塁打 中川(玉)

▽二塁打 島崎赳、島崎隼、川元、高那(鎮)

 鎮西は2点リードされた九回、高那将徳選手(3年)の二塁打など打者一巡の猛攻で6点を奪って試合を決めた。玉名工は三回2死一、三塁、上田潤選手(同)の中前打で勝ち越したが、リードを守り切れなかった。

 ◇湧心館、散発3安打

湧心館

  00000=0

  2354×=14

球磨工

 (五回コールド)

 (湧)山崎、島永−古賀

 (球)木場、松本−永井

▽三塁打 早田2、渡辺(球)

▽二塁打 野瀬、加村、坂本2(球)

 球磨工は初回、先頭の野瀬優斗選手(3年)と加村涼真選手(2年)の連続二塁打などで2点を先制。その後も攻撃の手を緩めず、毎回得点で圧倒した。湧心館は相手2投手に散発3安打で、三塁を踏めなかった。

 ◇鹿本農、失点響く

 ▽同(八代)

鹿本農

  00010=1

  3108×=12

八代

 (五回コールド)

 (鹿)原口、蔵原−青木

 (八)緒方空、正成−正成、江中

▽三塁打 松岡(鹿)

▽二塁打 谷川、福島(八)

 八代は四回、谷川諒磨選手(3年)と福島健介選手(同)の二塁打など打者13人の猛攻で8点を奪ってコールド勝ちした。鹿本農は初回と二回に好機をつくり、四回には敵失で1点を返したものの、大量失点が響いた。

 ◇専大玉名、力尽きる

専大玉名

  00000100000=1

  00000010001=2

多良木

 (延長十一回)

 (専)原田、牛島−桑原

 (多)古堀−赤池

▽三塁打 青柳(専)

▽二塁打 桑原(専)大無田(多)

 多良木は延長十一回2死二塁、主将の若杉一平選手(3年)の中前打で1点を挙げ、サヨナラ勝ちした。専大玉名は六回、黒田光選手(同)の右前打で先制。延長に入っても走者は出したが得点できず、逆転負けした。

 ◇東稜、初回同点も

八代東

  301100000=5

  300000000=3

東稜

 (八)福田−岩本

 (東)本田、大城戸−栗山

▽三塁打 上田真(八)

▽二塁打 澤田(八)西岡(東)

 八代東は初回、上田真央選手(2年)の三塁打などで3点を先制。三回にも上田選手のスクイズで決勝点を挙げた。東稜は初回に西岡颯太選手(3年)の二塁打などで同点に追いついたが、その後は無得点に抑えられた。

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 ■青春譜

 ◇無心のホームラン 中川翔中堅手・玉名工=3年

 九回表、2点リードから一転、4点差をつけられた。長かった守備を終えてベンチに戻った選手は、「3年生が打って逆転する」と、ベンチ前の円陣で勝利に執念を持つことを共有した。

 「先頭打者だから何とか塁に出よう」。五回途中から登板した鎮西、竹本龍貴投手(2年)の初球をフルスイングした。「無心だった」と振り返った一打は左翼手の頭を越える本塁打となった。笑顔でダイヤモンドを回りながらも、「うれしさより、次の打者に続いてほしい気持ちが強かった」と語った。

 卒業後は就職するつもりだ。「野球から学んだ全ての礼儀が生きると思う」。あふれる涙をタオルでぬぐいながら前を向いた。【清水晃平】