夏の甲子園第4日の11日、3季連続で甲子園4強の秀岳館は6−4で強豪の横浜(神奈川)に勝ち、日本一へ向けて好発進した。一回に3点を先制すると、三回と七回に追加点を挙げ、投げては川端健斗、田浦文丸両投手(ともに3年)の継投で横浜の反撃を振り切った。秀岳館は大会第9日の第1試合(16日午前9時半開始)で広陵(広島)との2回戦に臨む。【木村敦彦、三瓶杜萌】

 ▽1回戦

秀岳館

  301000200=6

  000010300=4

横浜

 序盤の好機を逃さず加点し、流れを引き寄せた。一回、先頭の竹輪涼介選手(3年)が右翼線への三塁打で口火を切ると、広部就平主将(3年)の左中間二塁打など5長短打に犠飛を絡めて3点を先制。試合の流れをつかむと、三回には広部主将の三塁打と敵失で追加点。七回にも渡辺瑠維選手(2年)の二塁打などで2死満塁として、代打の橋口将崇選手(同)の右前打で貴重な2点を挙げた。

 スタンドの応援団もナインを温かく見つめた。この日、2本の長打を放った広部選手の父茂美さん(50)は「息子はこの舞台を目指してずっとやってきた。やっと立てた舞台。楽しんでほしい」と感慨深げ。一回に中前適時打を放ち、七回から登板した田浦投手の父耕治さん(44)も「見ているだけでどきどきする。息子はもっと緊張したと思うが、よく頑張っている」と目を細めていた。

 そんな声援に押されるように、先発の川端投手は6回を被安打2、自責点1。七回から継投した田浦投手は両足をつりながらも、3回を被安打2、自責点0で乗り切った。川端投手の父芳和さん(45)は「これからも甲子園で、落ち着いて自分の投球をしてほしい」と話していた。

 ◇OGもエール 生徒ら60人テレビ応援

 八代市の秀岳館高校の校舎は工事のため、同市平山新町にある系列の中九州短大の食堂に部活動で登校していた生徒ら約60人が集まり、テレビ観戦した。

 リードする展開に余裕の雰囲気だったが、七回に田浦文丸投手が3点本塁打を浴びて2点差に迫られると、笑顔が消えた。内野ゴロでようやく七回の守りを終えた瞬間、ホッとしたように会場から拍手が沸いた。九回は田浦投手がストライクを取るたびに声援のボルテージが上がった。

 秀岳館を経て同短大のバレー部で活動する村中結莉夏さん(2年)は「卒業生として、後輩が頑張ってくれているのを見ると刺激を受ける。今回こそベスト4の壁を突き破ってほしい」とエールを送った。【笠井光俊】

 ◇少人数でも大きな音で

 ○…秀岳館3年の吹奏楽部部長、猪ケ倉佳音(いがくら・かおん)さん(17)は「甲子園では相手の応援と独特の重圧に選手が負けないように、大きな音を出すことが重要」と話す。100人を超す部員を擁する学校もある中、部員は約20人と少人数ながら県内大会でも多数の入賞経験がある。「甲子園のスタンドに響くように1人で3、4人分の音量を出そうと練習してきた。きょうもしっかり応援したい」と話した。