夏の甲子園に出場している彦根東は、「1死一、三塁」からの攻撃を得意とする。学校が、彦根城内に位置し、野球部専用のグラウンドを持たない選手たちは屋外で思いっきり打球を飛ばす練習をする機会が少ない。その代わり、「確実に1点を取る攻撃」に磨きをかけ、その成果を甲子園でも発揮した。

 開幕試合となった8日の初戦、1点ビハインドで九回裏の攻撃を迎えた。安打と犠打で1死一、三塁とし朝日晴人二塁手(2年)がたたきつけて三塁前に転がし、その間に三塁走者が還り同点とした。

 村中隆之監督は「1死一、三塁はいろいろなことを仕掛けられる。この状況になった時点で同点になるのは分かっていた」と振り返る。普段から、試合を想定したケース打撃では必ず「1死一、三塁」で内野ゴロを打つ練習をする。12日も兵庫県西宮市の津門中央公園野球場で、村中監督が細かく指示を出しながら何度も動きを確認した。

 朝日二塁手は「いつも練習している形なので初戦でも自信を持ってできた。2回戦でも有効だと思う」と話す。村中監督は「内野ゴロを打つ以外にも策はある。対策を立てられたらその裏をかく」と14日にある青森山田(青森)との2回戦へ自信を見せた。【小西雄介】