大学入学共通テストは15、16の両日、県内では16大学の24会場で実施される。大学入試センターによると、県内の受験者数は1万3943人(前年比225人減)。新型コロナウイルスの感染急拡大が続き、まん延防止等重点措置が全県に拡大される中、受験生たちは感染の不安とも戦いながら「春」を目指す。関係者も14日、万全な態勢で臨むべく準備を進めた。

 「1年間毎日コツコツと勉強を積み重ねてきたが、本番が近づくにつれて出てくる勉強面の不安に併せ、コロナにかかったらどうしようという不安も抱えなければいけない」。そう口にするのは、東区の予備校「増田塾広島校」に通う呉市の住田志乃さん(18)。予備校では、自習室の座席の間隔を広げ、「黙食」を促す。授業が一つ終了するごとにスタッフが全ての机を拭き、生徒に貸し出しする教材も定期的に消毒をしているという。住田さんは「食事管理や手洗いを徹底し、家族で外出を控えて、少しの風邪もひかないよう注意している」と力を込める。

 試験会場の一つ、東広島市の広島大総合科学部試験場では14日、職員が受験番号が書かれたシールを机に貼るなど準備に追われた。感染対策として、机と椅子を一つずつアルコールで消毒。高大接続・入学センターの永田純一センター長(55)は「高校生活はコロナで大変なことが多かったはず。大学で学ぶ楽しさを思い描き入試に臨んでほしい。試験場の準備は万全の態勢で整っている」と話した。

 各会場は、大学入試センターが示す試験実施のガイドラインに沿って感染対策に取り組む。同大では、無症状の濃厚接触者や試験当日の体調不良者への対応として、コロナ禍前の例年と比べ約3倍にあたる260人程度の受け入れを想定して別室を準備。医師と看護師はほぼ倍の計10人程度を配置する。広島市立大では、試験場への分散入場を行い、受験者は3カ所の入り口から時間差で入場する。

 濃厚接触者が試験会場へ向かう場合、公共交通機関を利用しないことが条件だが、予約したタクシーでの移動は可能だ。カープタクシー広島営業所(南区)では、受験日の利用も想定し、車内の換気や消毒、掃除を引き続き徹底している。山本和幸所長(45)は「一生の中で大事な試験日。安全を確保し、頑張ってもらえるよう送迎する」と話した。【根本佳奈】