小学校の宿題で出ることの多くなった「音読」。そのやり方や決まり事は学校によってさまざまだが、よくあるのは「音読表」や「音読カード」が配布される方法だ。

「音読表」は1日ごとに読んだページのタイトルと読んだ回数を記入し、さらに「正しい姿勢で読めたか」「はっきりと大きな声で読めたか」などの項目を〇や△などで親が評価することが多い。だが評価する親は、これらの項目における必要性をどのくらい理解しているだろうか?

●だらしない姿勢で勉強をすると、ケアレスミスが多発する

「正しい姿勢も、はっきりと大きな声で読むのも、音読にとってはとても大切なこと。これらをきちんと評価するのは、とても理にかなったことなのです」

こう断言するのは、幼児教育と小学生教育の第一人者として「音読」の重要性を説く石川幸夫さん。

「まずはっきりと大きな声で読むと、聴覚による認識力が高まるので、より理解が進みます。そして正しい姿勢ですが、最近とても軽視されている要素ですよね。昔は姿勢が悪いと親や教師が厳しく怒ったものですが、姿勢が悪いと明らかに子どものケアレスミスが増えます」(石川さん 以下同)

例えば、だらしない姿勢で音読をすると、平衡感覚のズレで行間を飛ばしてしまうことが多いという。さらに計算問題でも同様で、「+」が「×」に見えることもあるという。正しい姿勢を習慣にするためには、幼児時代から親がある程度気を付けている必要がありそうだ。

最近は自分専用の学習机ではなく「リビング学習」をしている家庭も多いと思うが、ソファーなどでくつろぎながら音読をするよりも、やはりダイニングテーブルなどできちんと座ることが望ましい。

「とはいえ、リビング学習は勉強するのにとてもいい環境です。それにお母さんが発する夕飯の支度などの生活音などは、かえって集中力を高めます。本来子どもは寂しがり屋で、つねに誰かと共有したい。リビングは家族で共有できる場所なので、とても安心するのです」

●音読は5回が推奨! ただだらだら長くやるのは逆効果!

さらに音読は「回数」を記入する欄もある。当然1回よりも複数回読んだほうがいいと思うが、読めば読むほどいいのだろうか?

「基本は“何が書いてあるかを理解するまで”ですね。勉強が苦手な子は、最低5回は読んだほうがいい。ただ、だらだら長くやるのは逆効果なので、注意してください。理解できずに何度も読んでいたとしても、5分くらい経過したら、いったんひと区切りしましょう。子どもは集中力がすぐ切れてしまうので、長時間だらだらやるのは無駄ですから」

音読の効果をより高めるなら、親も真剣に子どもの音読と向き合うことが欠かせない。つい家事などをしながら聞いてしまうママもいるかもしれないが、子どもが音読をする際は面倒でも手を止めて、きちんとそばで聞いてあげよう。
(高山惠+ノオト)