膀胱炎というと、高齢者や女性に多いイメージがある。しかし、大量の汗をかいて尿量が減ることで、夏場は子どもも膀胱炎に注意が必要だという。一体それはどうして? 泌尿器科専門医の松下千枝先生に聞いた。

●子どもは膀胱炎になりにくいけど水分補給は万全に!

「まず、膀胱炎は細菌感染による『細菌性膀胱炎』と、そのほかが原因の『非細菌性膀胱炎』に大きく分けられます。そのなかで『細菌性膀胱炎』は、尿を溜める器官である膀胱が細菌感染で炎症を起こす病気。通常は排尿する際に細菌が排出されるため、膀胱内は無菌な状態。ところが体内の水分が汗に奪われ尿がつくられず、尿量が減ってしまうことがきっかけとなり発症するのが夏に多い膀胱炎です。大人も子どもも汗をかいたら十分に水分を取ることが必要です。ただし、子どもの場合、大人に比べて炎症を起こすまで悪化することはそこまで多くありません」(松下先生 以下同)

例えば、夏のレジャーで海や山などに行き、不衛生な環境で雑菌が膀胱に入ることでなる「細菌性膀胱炎」も成人のほうが子どもよりも多い傾向にあるそうだ。

「とはいえ、子どもも細菌性の膀胱炎になる可能性がないとは限りません。脱水になると尿が濃縮されてビールのような濃い黄色に濃縮されます。また、膀胱炎をおこすと尿がにごります。脱水状態から膀胱炎にならないように、お子さんの尿を観察し、こまめに水分を摂取させるようにしましょう」

子どものトイレに行く回数が普段より少ないと思ったら、水分補給を心掛けてほしいとか。

●子どもが夏にかかることが多いのはウイルス性膀胱炎

では、夏に子どもがかかることが多い膀胱炎には、どんなものがあるの?

「お子さんが夏に気を付けたいのは、アデノウイルスが原因の『出血性膀胱炎』です。これは高熱や結膜炎などの症状が出ることで知られる病気です。この場合、『細菌性膀胱炎』とは治療が異なり、アデノウイルスに対する治療を行い、風邪の症状が改善すると膀胱炎もよくなっていきます」

子どもではあまり見られない「細菌性膀胱炎」も、夏バテや、疲労の蓄積で発症しやすくなるのだとか。免疫力が落ちないように、とくに暑い時期は子どもの体調管理に気を配ってあげよう。

(ノオト+石水典子)